大相撲の人気小兵、前頭炎鵬(25=宮城野)が“師弟対決”を制した。9日、東京・両国国技館で行われた幕内力士40人によるトーナメントに参加。3回戦で兄弟子の横綱白鵬を下手投げで破った。

立ち合い互いに踏み込まず距離を取り合う展開から、白鵬の左をたぐって右を深く差し、兄弟子を豪快に転がした。「こういう機会はなかなかない。楽しく相撲が取れた。(白鵬も)笑っていましたね。オーラがすごかった」。同部屋の2人は本場所での対戦がなく、花相撲、巡業を含めて本土俵で初対戦。続く4回戦で敗退したが、貴重な一番をかみしめた。

新入幕を果たした昨年から、たびたび「横綱と優勝決定戦がしたい」と話している。春場所(3月8日初日、エディオンアリーナ大阪)で自己最高位を更新する見込みの25歳は「次は本場所で対戦できるように頑張る」と意欲を見せた。

▽弟弟子に敗れた白鵬 (炎鵬の成長を)日々実感している。2月9日は炎鵬も私も一生忘れない、思い出の一番になったかな。(次は優勝決定戦で?)それを願うことが大事。