大相撲夏場所(11日初日)に向けた、横綱審議委員会(横審)による稽古総見が2日、会場となる東京・両国国技館で行われた。横綱豊昇龍が、主に大の里、琴桜の両大関を相手に、計22番で18勝4敗。今場所が綱とりの大の里に8勝1敗、琴桜に7勝3敗と、ひときわ大きな存在感を示した。大の里と琴桜は、ともに計16番で6勝10敗だった。そんな横綱、大関陣の稽古を見て、日本相撲協会の八角理事長(61=元横綱北勝海)が、それぞれの評価を口にした。主な一問一答は以下の通り。
-豊昇龍の印象は
八角理事長(以下、理事長) やっぱり慣れてきたのかなと思います。地位にね。巡業をやって。稽古して自信を取り戻すしかないから。やればやるほど、良くなってきた。体、肩の力が抜けて。それを本場所で出すのは、また難しいけど。やればやるほど、汗をかいて、体が柔らかくなっていた。本場所にいくと、すぐに投げにいって、勝ちたい気持ちが強くなっちゃうからね。その辺の気持ちと体のバランスでしょうね。
-番数を重ねていくほど良くなっていった印象ですか
理事長 そうそう。だんだん疲れてきて、ちょうどいいバランスになっていた。
-休場明けですが、ここまでの仕上がりは
理事長 いいんじゃないですかね。何番やったの?
-22番です
理事長 最近の中では多いんじゃない。内容も良かったよね。
-横綱の自覚が見えますか
理事長 自覚というのもあるだろうし、やらなきゃいけないという気持ちもあるだろうけど(地位に)慣れてきた気がするね。巡業に行ったのが大きかったんじゃないかな。
-大の里の印象は
理事長 まあまあじゃない。本場所で力を出す力士だからね。
-いい相撲と、悪い相撲がはっきりしていたようにも見えましたが
理事長 やっぱり集中力。本場所では、いい当たりをするし、馬力もあるから、相手は残れないかもしれないけど、稽古場は何番かやると集中力がなくなってくるから。稽古場の相撲というよりも、本場所の相撲だからね、大の里は。1番にかける相撲。それを稽古場でも、何番も集中できて、そこで勝つということなら、また上が見えてくる。
-綱とりの気運を高める意味でも、周囲へのアピールも足りなかったでしょうか
理事長 まだ、ちょっと必死さがなかった。
-綱とりにはアピールも必要ということでしょうか
理事長 もちろん、もちろん。今日はアピールに欠けたけど、本場所の1番1番がね、前半から1番1番いい相撲を取っていれば、いいんじゃないですかね。
-場所の入り方が大事
理事長 そうですね。
-琴桜の印象は
理事長 もうちょっと積極的に、立ち合いで当たって、どんどん前に出るというのが。体の柔らかさとかが持ち味なんだろうけど、やっぱり一呼吸おいちゃうよね。その時に先に攻められちゃうよね。上を目指すなら、いい当たりをして、前に出る力強さをつけてほしいよね。

