9月末にSKE48を卒業する古畑奈和(25)が、卒業ソロシングル「ひかりさす」を24日に発売した。ゴスペラーズ黒沢薫(51)プロデュースで、自身のアイドル人生が詰まった楽曲に仕上がった。アイドル卒業の節目を前に取材に応じ、「アイドルとは“幸せなもの”」と振り返った。【大友陽平】
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これまで48グループでは数多くのメンバーがグループを卒業し、巣立っていく中で「卒業曲」も発表されてきたが、単独でシングルとして発売されるのは初めてのことだ。
「この11年間培ってきて、つかみ取れたものだと思います。こういう道もあるということを示せたこともうれしいですし、自分でこうしたい、ああしたいとやっている感じが、私らしいのかなと思います(笑い)」
卒業曲は、黒沢にプロデュースや制作を依頼した。古畑がファイナリストの常連だった「AKB48グループ歌唱力No・1決定戦」で審査員を務め、同大会から結成されたユニット「Nona Diamonds」のプロデュースも担当していた。
「秋元(康)先生からはこれまで楽曲をいただいたり、写真集の帯コメントもいただいていたので、もう十分すぎるくらい、プレゼントを勝手に受け取っていました。黒沢さんとはNona Diamondsでご一緒させていただいたり、歌うという部分に関してはずっと見てくれていた人だからこそ、自分を引き出してくれそうかなという予感みたいなものがあって、直感でお願いしたんですけど、快く受けてくださいました」
「ひかりさす」は、バラード調からロック調まで、さまざまな曲調が詰め込まれた作品に仕上がった。
「『ええ? 黒沢さんって私なのかな? 私の人生歩んだのかな?』というくらい、私が思ってることを歌詞にしてくださって…。事前の打ち合わせで、私はこれでサヨナラではないということを伝えたいとか、要望も出させていただいたんですけど、本当に私の11年間が詰まっているんです。『“ありがとう”なんて私は言えないよ』という歌詞も、私にとっては『ありがとう』という言葉を、軽く終わらせたくないという思いがありつつ、『今でもキミが大切なんだもの』…と。このあたりの意図をくみ取っていただけたら、めちゃくちゃうれしいです!」
アイドル人生の全てが詰まった曲だからこそ、多くの人に聞いて欲しいと願う。
「ファンの方も、それ以外の方も、人間きっと『自分らしさってなんだろう?』『自分ってなんだろう?』って思うことってあると思うんです。そんな少ししょげてしまった時に、きっと前向きにしてくれる曲になっていると思います。メロディーもすごく優しい感じで始まったと思ったら、ロックで激しくなったり、二面性があったり、せりふがあったり、いろいろな音楽性を楽しめるのでいいなと思いますし、こんなロックな卒業曲があるんだと思って、最高だなと思いました。曲を聞いてスッキリしてもらって、スッキリした後は、優しさに包まれていただけたらうれしいなと思っています」
11年にSKE48の5期生として加入し、1つ1つのことを積み重ねてきた。
「本当に全部に必死だったので、あっという間でした。私はアイドルになることが夢で入ってきているので、ずっと毎日、夢がかなっている状態なんです。それって超幸せですよね。自分でいろいろな自分を知りたいですし、自分の人生を最大限に楽しんでいるんじゃないかなと思います」
かつて握手会で、レーンの端のぎりぎりまでファンと握手し、次のファンのもとにジャンプする「古畑ジャンプ」も話題になるなど、ファンへの神対応で人気を得た。常にファンとともに歩んできた。
「当時は『早くすごくなりたい!』って思っていました。何を持ってすごいのかは、よく分からないですけど(笑い)。でもその気持ちがエンジンになって、とにかく無我夢中でした」
思い出に残っていることを聞くと、真っ先に「選抜総選挙」を挙げた。
「選抜総選挙で選抜に入れたということが、今でも不思議なくらいなんですけど、当時の私、頑張ったなって思うし、ファンの人もよくついてきてくれたと思います。もちろんファンの皆さんも大変なんですけど、その過程が好きというか。ファンの方と夢をつかみにいっているというのが実感できるのがすごく楽しかったし、好きでした。精神面も強くなれたし、自分にはいい影響だったなと思います」
古畑奈和にとって、アイドルとは“幸せなもの”であったという。
「私は何かに熱中して応援したこととかなかったんですけど、それをできるファンの人たちってすごいなって。人の夢をちょっとでも持って、かなえるために必死に動ける人って、すごくかっこいい。そういう方たちに出会えただけで幸せだなと思っています」
9月24日に愛知・日本ガイシホールで卒業コンサートを開催し、同月末に卒業予定。卒業後も芸能活動は継続する。
「活動することは決まってるんですけど…。ヒ・ミ・ツ(笑い)。想像にお任せします! でも、楽しみにしていてください!」
◆古畑奈和(ふるはた・なお)1996年(平8)9月15日、愛知県生まれ。愛称「奈和ちゃん」。11年にSKE48の5期生として加入。13~15年はAKB48と兼任。選抜総選挙は第4回(12年)から圏外→外→55→24→29→14→15位。17年10月、シングル「オルフェス」でソロデビュー。19年、シングル「FRUSTRATION」でセンター。今年5月に初写真集「感情の境界線」発売。趣味は1人飲み。160・3センチ。

