米国を代表するコメディアンで俳優のビル・コスビー被告(79)による女性への性的暴行事件の裁判で、ペンシルベニア州の裁判所は17日、陪審による約52時間に及ぶ審理でも有罪か無罪かの評決で一致できなかったとして、審理無効の判断を下した。数カ月以内に再審となる見通し。米メディアが伝えた。

 裁判は2004年にコスビー被告が同州の自宅で女性に薬を与えた上で暴行したとされる事件。ロイター通信によると、コスビー被告を巡っては約60人の女性が同様の被害に遭ったと主張しているが、同被告は全て否認している。

 コスビー被告は1980年代から90年代にテレビ放送されたコメディーシリーズ「ザ・コスビー・ショー」で爆発的人気を博し、エミー賞も受賞している。