演歌歌手神野美伽(52)が23日、東京・新宿文化センターで毎秋恒例のライブを行い、来年元日に発売するアルバムの楽曲全11曲を世界配信すると発表した。神野にとって“世界デビュー”になる。

 米ニューヨークで14年から3回のジャズライブを行うなど、最近の神野は演歌の枠を飛び越え、さまざまな挑戦を続けている。昨夏には福島県のロックフェスに初参加。今年4月には初のライブハウス公演も実施した。

 海外で活動を始めて、「あらためて『演歌』が自分の武器」だと再認識。米の活動の中で、世界的な女性ジャズシンガーのジャニス・シーゲル(65)と出会った。グラミー賞受賞のジャズ・コーラスグループ「マンハッタン・トランスファー」のボーカルが、神野の歌声と人柄にほれ込み、35周年記念作の新アルバムの中で2曲をデュエットすることが決まった。

 歌唱するのは、美空ひばりのヒット曲「リンゴ追分」と、ニューヨーク在住のジャズピアニスト大江千里(57)が書き下ろしたオリジナル曲「夢のカタチ」だ。

 「今はどっぷりとジャズにはまっています。すごく面白い。ジャニスは彼女の生き方も含めて、良い刺激になっている」と笑顔を見せた神野。来年3月に米テキサス州で行われる音楽フェスへのエントリーも既に行った。「神野美伽と日本の演歌の素晴らしさを世界に売り込むぞ!」。円熟味あふれる35周年を迎えようとしている。