俳優・大杉漣さん(享年66)の訃報に俳優仲間から悲しみの声が続々寄せられている。

 藤岡弘、(72)は、23日放送のTBS系「ビビット」で取材に答え「たまらなかったですね。一晩寝られなかったです」と悲しみを打ち明けた。さらに「つらいね。つらい。あまりにも早すぎたね。映像界に取っては大きな損失ですよ。映画界にとっても」と大杉さんの役者としての存在感の大きさを語り、「非常に気さくで、あのコワモテの顔とは裏腹に、本当に人間くさい。心優しい、温かい心の、本当とても深い方でしたね」と人柄についても思いを寄せた。

 哀川翔(56)も同「ビビット」の電話取材に答えた。28年前、哀川はVシネマデビューの際に共演したという。「とにかく優しいんですよ。漣さん。翔くん大丈夫?翔くん大丈夫?ってものすごい優しい。いや、ありえないですよ。ていうか、早すぎる。元気だったんだもの。めちゃくちゃ元気だった。それがありえない」と語ると、その後は言葉を失ってしまった。

 津田寛二(52)は、「ビビット」にお悔やみのコメントを寄せた。「京都との現場で訃報を聞いてから、何度も空を見上げました。『かんちゃん、大丈夫だよ』っていう大杉さんの声を探していました。大杉さんがいなければ、俳優としての僕はここにいません。何の恩返しも出来なくて、ただ無念です。悲しいです。戻ってきて欲しいです」とその悔しさをにじませた。

 佐藤二朗(48)は22日、ツイッターを更新。「先輩がこうなら俺ら世代が『疲れた』なんて言えねえな。氏と現場を共にするといつもそう思った。どの現場でもらんまんで、愉しく、誰に接するも態度変わらず、真に敬愛できる大きな先輩だった」と大杉さんの人柄をしのんだ。

 田中要次(54)は22日、都内で行った同日放送のBSジャパンドラマ「猫とコワモテ2」の取材会で、「まだ、先週お会いしたばっかりで…すみません」と心の整理がつかない様子で大杉さんを偲んだ。08年に大杉が主演した、猫が登場する映画「ネコナデ」を引き合いに、「大杉さんをしのんで、急きょ『猫とコワモテ』と差し替えることは出来ないのか!」と冗談を交えて話し、最後は気丈に振る舞った。