映画「オースティン・パワーズ」シリーズのミニ・ミー役で知られる米俳優バーン・トロイヤー氏が米国時間21日、49歳で死去したことがわかった。

 トロイヤー氏の家族が同日、インスタグラムで生前の写真と共に、「バーンが今日、亡くなったことを、大きな悲しみと共にお知らせします。彼は非常に優しい人でした。皆をほほ笑ませ、ハッピーにし、笑わせたがっていた。困っている人がいれば、可能な限り助けようとした」とのコメントを発表。

 さらに、「バーンは闘士でした。彼は長年にわたり苦しみと勝利を繰り返しましたが、不運にも、今回の闘いはあまりにも困難でした。うつ病と自殺は非常に大きな問題です。他人がどんな苦しみを味わっているか、誰にもわからない。他人に優しくしましょう。遅すぎることは、決してないのです」と書かれており、トロイヤー氏に自殺願望があったことを示唆している。

 米情報サイトTMZは、トロイヤー氏が4月初め、「自殺しかねない」との友人の通報で入院して以来、生命維持装置のようなものを身につけ、アルーコール依存症の治療も受けていたと報じている。

 長年にわたりアルコール依存症と闘っていたトロイヤー氏は昨年4月、インスタグラムで、「アルコール依存症との闘いは常に容易なものではなかったが、毎日、闘い続けたいと思っている」とのメッセージをつづっていた。

 低身長症だったトロイヤー氏は身長81センチで、1999年、映画「オースティン・パワーズ:デラックス」のミニ・ミー役でブレイク。「メン・イン・ブラック」(1997年)「ハリーポッターと賢者の石」(2001年)など、数々の映画やコマーシャルなどで活躍していた。(ニューヨーク=鹿目直子)