昨年7月に亡くなった作曲家平尾昌晃氏(享年79)の作品の中から、82曲を収録したCD5枚組みのCDボックス「平尾昌晃の軌跡」がこのほど発売された。

 平尾氏は1957年(昭32)に「リトル・ダーリン」で歌手デビュー。ミッキー・カーチス、山下敬二郎と「ロカビリー3人男」として人気者に。その後も「星は何でも知っている」「ミヨチャン」などのミリオンヒットをとばした。

 作曲家として「よこはま・たそがれ」(五木ひろし)、「瀬戸の花嫁」(小柳ルミ子)、「草原の輝き」(アグネス・チャン)、「うそ」(中条きよし)、「二人でお酒を」(梓みちよ)など、日本の音楽史上に残る数々の名曲を作り、スターを世に出した。78年には、自身の音楽スクールの教え子だった畑中葉子とのデュエットで「カナダからの手紙」をヒットさせ、同年の紅白歌合戦に出場した。

 平尾昌晃音楽事務所の村田三枝チーフプロデューサーは「これまで多くの関連作品がリリースされましたが、歌手時代の作品、他のアーティストに提供した作品がこれだけの規模で初めてまとめられたと思います。あらためて、歌手『平尾昌晃』、作曲家『平尾昌晃』の偉大さを感じました。まさに生涯現役だった平尾昌晃の軌跡がつづられた作品集だと思います」とコメントしている。