毎週土曜日に掲載されている「サタデージャニーズ」のコーナーを手伝うようになって7年になる。

この間、ジャニーズ事務所の数多くのタレントをインタビューする機会があった。最多回数はSexy Zoneマリウス葉(20)だ。

15年8月の初取材から数えて5回。20歳になって初めての先日のインタビューでは「誕生日(3月30日)が自粛期間中だったので、初めての飲み会もオンラインでした」と複雑な思いを明かした。

日独ハーフのマリウスも来日から10年を数え、ようやく日本ならではの人間関係の距離感に慣れ、違和感の元になっていた10年間のドイツ生活も「僕ならではの持ち味」と自信を持てるようになったようだ。

振り返れば「丹沢のロッククライミングが楽しかった」と無邪気に話した15歳のインタビュー以来、その都度成長を実感させた。

米ハーバード大の学生セミナーで、世界28カ国の高校生と過ごした直後の17歳の時は「世界には過酷な環境の地域もたくさんあって、僕たちが歌ったり、踊ったりすることがほんの少しでもたいへんな人たちの背中を押せたら…」と、エンタメの本質を真摯(しんし)に語った。

18年の年末には「ジャニーズ・カウントダウン」の本番中に舞台から2メートル下に転落。その直後のインタビューで「まるで吸い込まれるような感覚でした。緊急のドクターチェックでOKが出たので、少しでもと思ってステージに戻りました」と無傷の奇跡に感謝の思いを口にした。

デビュー以来27センチ伸びた身長だけではない。そんな成長を目の当たりにできるのも記者冥利(みょうり)なのだと思う。【相原斎】