デビュー29年目の演歌歌手・田川寿美(44)が26日、東京・世田谷区の豪徳寺で新曲「楓(かえで)」(作詞さとう大三、作曲・幸耕平)のヒット祈願を行った。

1年8カ月ぶりで35枚目となる新曲は当初、6月に発売予定だったが、新型コロナウイルスの影響で3カ月遅れの今月23日に発売された。恋に破れ、未練を断ち切ろうとする女心を、「大切な思い出」の花言葉を持つ楓になぞらえて歌うドラマチック演歌。

開運の招き猫発祥の地で祈願し「ヒット祈願は毎回、気が引き締まる思いがします。特に今年は、新型コロナウイルスという特別な年でもあり、ようやくこの歌が発売になって、これまで以上に大ヒットさせたいなという気持ちが強いです。コロナの影響もありますが、これまで歌って来て、いろいろな悩みや迷いがある中で(祈願中の)太鼓の音やお経を聞きながら『自分の道はここにあるんだな』と、あらためて思いました。そして自分の力じゃなくて、まわりの方々のおかげで自分が生かされているのかなと感じるようになって来ました」。

92年に16歳で「女…ひとり旅」でデビューした。来年30周年を迎える。「違った景色を見てみたいですね。いままでと同じサイクルでやって来てはいますが、そこに安心感だけではないということが、今回のコロナで分かって来ました。いままでのファンの方々をもちろん大切にしながら、同世代の人たちに響くような何かが持てたらいい。前向きにトライしていきたい」と意欲を燃やしていた。