岡本健一(51)が9日、都内で行われた「2020年度芸術選奨贈呈式」に出席した。主演舞台「リチャード二世」の演技が評価され、文化庁が芸術分野の優れた業績を表彰する芸術選奨の、文部科学大臣賞を受賞した。

萩生田光一文科相から表彰状を渡されると、「ありがとうございます」と頭を下げた。その後受賞者を代表してあいさつした。「正直なところ、最初にこの賞を受賞したと聞いた時に、まず何て読むんだろうと思って。『選奨』や『文部科学大臣』をあらためて調べてみました」と明かした。「考えてみたら、教育って、小さい頃から恩恵を受けていたんだなと思って。今現在も、いつも学びの場だなと思っていたりするので、ありがたいなと思いました」と明かした。

さらに「読んでみたりすると、『受賞者は、芸術活動を通じて社会に貢献し、国民の模範になり得る者である』とあって」と切り出した。「戦争がテーマの作品をやると、日本がこうやって平和だからこそ、自分たちは悲惨な物語をあえてお伝えできるんだなって思ったり、コロナがまん延している中、上演できるのは、みんなで感染対策して、日常からしっかりしているからだと思っています」と感謝し、「これから先が大事だと思うので、今まで以上にいろんな作品、いろんな人に出会って、いままで以上に社会に貢献できたらいいなと思います」と誓った。

ただ、「後半の、『国民の模範になり得る者』という部分は、正直、ごめんなさい」と言って、笑いを誘った。「役の中でしか、作品の中でしか出来ないような気がして。それ以外のことは、模範にはできないです。これからも作品の中で生き続けたいなって思います」と率直に伝えた。

この日は多数の受賞者が集まった中でのあいさつだった。「自分も、ぜひ皆さんの作品を生で見たいです」と話した上で、「大臣にもぜひ見に来ていただきたいなって思いますし、今いろんなことがあってお疲れになっている総理にもおすすめしたいです」と菅義偉首相にメッセージ。「できれば公共交通機関を使って、電車に乗って、お金を払ってチケットをとっていただけたら。国民がどういうことで感動しているのか、どれだけの思いで生きているか、というのを共有できたらと思います」と伝えた。

「生みの親」であるジャニーズ事務所のジャニー喜多川前社長(享年87)にも感謝した。「最後に、僕をこの世界に導いてくれたジャニーさんと、家族、ご先祖さま、関わってくれたスタッフ、出会った人、これから出会う人、選んでくださった人、日本という国に対しても、心からお礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました」と伝え、大きな拍手を浴びた。