お笑いタレント、ラサール石井(66)が公演中の「スタンダップコメディ・フェスティバル」(17日まで東京・新宿3丁目SPACE雑遊、18日は池林房)に出演する。1977年(昭52)年にコント赤信号を結成してフジテレビ系「オレたちひょうきん族」などで活躍。その歩みについて聞いてみた。

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鹿児島の名門ラ・サールから、1974年(昭49)に早大第一文学部に進学した。

「早稲田に入ってね。東大受けたんだけど、当然落ちて、浪人するのが嫌だったから。東京に行ったら、あまりにも面白くて。俺、ここで浪人したら絶対勉強しないと思ったの。学校も俺、260人中243番だったから。だから、当然、東大なんか受かる順位じゃなかったんですよ。東大受けますって言ったら、どうぞと。お前は大阪なんだから、阪大か京大にしたらっていうことは言われました。いやいや、僕、大阪に3年間いなかったら。大阪って、意外と排他的なんですよ、よそ者に。だから、青春の3年間を鹿児島で過ごして戻ってきたら、もう大阪は俺のいるところじゃないと思ったんです」

鹿児島から大阪へ戻ることなく、憧れの東京を目指した。

「それで、東大に行きますって言って受験しました。落ちたら浪人と思ってたんですけど、あまりにも東京が面白いところだからね。これは絶対に俺、勉強しないわと思って。早稲田も2学部受けたんですけど、第一文学部と政経(政治経済学部)と。政経落ちてるんですよね。でも、第一文学部にやっと引っかかってるから。おやじ、悪いけど、お金かかるけど行かしてくれって。その頃、青島幸男さんと、野坂昭如さん、永六輔さん、小沢昭一さんの中年御三家が一番売れてる頃。早稲田っていいじゃん、っていう感じだった。うちの親はそういうの好きだったから、早稲田ならいいだろうって。ま、そこもやめるんですけどね(笑い)」

憧れの東京で早大生になったが、勉強はしなかった。

「僕は大学1年生の時に、もうミュージカル研究会に入ってコメディーを書いて、自分でやっていたんです。それを見た先輩に『お前、ちょっと放送作家やってみない』って言われて放送作家をやってたんです、大学の時に。僕のコントをフォーリーブスとか山口百恵さん、和田アキ子さんもやっていた。だけど、そのうち、なんかもうめんどくさくなってきて、それでやる方も面白くなってきた。あれで、あの時真面目にやってれば今頃、もう放送作家の大家だった(笑い)。だけど分からないな、真面目じゃないからダメになってたかも。で、放送作家をちょっとだけかじってやめて、役者の道を行こうと思って、劇団テアトル・エコーへ入ったんです。早稲田のミュージカル研究会とテアトル・エコーの両方で、やってたんです」

テアトル・エコーで出会いがあった。1期下に渡辺正行(66)と小宮孝泰(66)が入ってきた。

「うちのリーダー(渡辺)と小宮がテアトル・エコーに入ってきてコントをやっていたんです。俺は、お笑いが好きで、好きでしょうがなくてね。俺も入れてくれって言って、2人がやっていたところに無理やり入れてもらったんです」

77年に「コント赤信号」を結成。お笑い芸人としての歩みが始まった。

「先輩のコント太平洋さんから『お前ら、本気でやらないか』って誘われて、(ストリップ劇場の)道頓堀劇場でコメディアン募集してるから入れよって言われたんです。小宮は嫌がってたけど、俺はいいなと思ってたりとかあったんですけど、3人で一緒に入りました。杉兵助師匠の弟子になって、必死になってやっているうちに、非常に運良くテレビに出られるようになったんです。俺ら、劇場の楽屋でテレビを見ていて、もう(80年代の)漫才ブームも始まってましたから。あ、これは俺らは乗れないなって言ってたんですよ。あと10年待たなきゃダメかなとか言ってたんですけどね。ちょうど始まったところでね、そしたら、ちょうどその尻尾をつかんだんですね」

ラサールは14、15、18日に出演。(続く)

◆ラサール石井(いしい)1955年(昭30)10月19日、大阪生まれ。芸名の由来になった鹿児島のラ・サール高から早大文学部へ。早大在学中に放送作家として活動を始め劇団テアトル・エコー養成所入所へ。77年に渡辺正行、小宮孝泰とコント赤信号を結成。フジテレビ「オレたちひょうきん族」「平成教育委員会」などで活躍。俳優としてNHK大河「元禄繚乱」、テレビ小説「てるてる家族」「あさが来た」「とと姉ちゃん」、TBS「こちら葛飾区亀有公園前派出所」など。163センチ。血液型O。

▼スタンダップコメディ・フェスティバル

【新宿3丁目・SPACE雑遊】

▽14日午後6時「村上ショージナイト」村上ショージ、ぜんじろう、インコさん

▽14日午後8時30分「反逆の道化ナイト」玉川太福、中川パラダイス、三又叉三、清水宏、ラサール石井

▽15日午後6時「表現の自由と陰口の自由ナイト」望月衣塑子、清水宏、ラサール石井

▽15日午後8時30分「嘉門タツオナイト」嘉門タツオ、ぜんじろう、インコさん

▽16日午後2時「コメディ・ヒップホップ昼ズ!」いとうせいこう、ダースレイダー、清水宏、ぜんじろう

▽16日午後4時30分「ガチンコオープンマイクスペシャルスタンダップコメディWS&観客参加型オープンマイク」清水宏、ぜんじろう

▽16日午後7時「TVの裏側ナイト」久本雅美、コラアゲンはいごうまん、清水宏、ぜんじろう

▽17日午後2時「スタンダップコメディ・オールスターズ昼の部」立川談慶、長井秀和、林家彦いち、ウエストランド井口、ダースレイダー、清水宏

▽17日午後4時30分「スタンダップコメディ ニューカマーズ」北野誠、ホイップ坊や、高椅洋平(ハウメニピポー)、三上彩音(ベイビーウルフ)、アンナ(ベイビーウルフ)、インコさん、ぜんじろう

▽17日午後7時「スタンダップコメディ・オールスターズ夜の部」長井秀和、居島一平、街裏ぴんく、かもめんたる横尾、ぜんじろう

【新宿3丁目・池林房】

▽18日午後2時「スタンダップコメディGo!池林房」清水宏、ぜんじろう、ラサール石井、インコさん

▽18日午後5時「クロージングセレモニー グランドフィナーレ」清水宏、ぜんじろう、ラサール石井、インコさん、三又又三、ヤノミ(小心ズ)