受賞作と受賞作品を発表した、日刊スポーツ公式YouTubeチャンネルで昨年12月27日に配信した特別番組および、同28日付紙面とニッカンスポーツ・コムで紹介しきれなかった受賞者の方々のコメントも入れた、インタビューのロングバージョンをあらためて掲載します。
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山崎賢人(28)の主演映画「キングダム2 遥かなる大地へ」(佐藤信介監督)が第35回日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞(日刊スポーツ新聞社主催、石原音楽出版社協賛)で石原裕次郎賞に輝いた。このたび、佐藤監督が取材に応じ、作品へ込めた思いなどを語った。
佐藤監督は「かなり苦労して作った作品でしたし、みんなにとにかく沸いてもらいたいとか、前作を超えたいとか、いろんな思いを込めて作っていたものだったので、評価されてすごくうれしいです。賞を頂くことはあまり考えていませんでしたし、いつもとは違う、興奮する感じがありますね」と頬を緩めた。
今回は前作ではあまり描かなかった戦場を強く押し出した。しかし、撮影はコロナ禍を直撃。中国ロケへの日本人スタッフ参加が難しくなるなど苦労も多かったが、迫力あるシーンの撮影に妥協はなかった。「作っている時はコロナ禍などで世界的に難しい時期。そういった時の気持ちをリフレッシュするための作品を提供しているんだなと思うと、誰かが撮らないといけないと。使命感を持って臨みました」。
広大な平野で描かれた「蛇甘平原の戦い」の場面などではCGも駆使した。「(周囲には)『今、見ている風景とは違いますから。今はこうなっています』と一から説明して、役者さんにはイマジネーションで演技してもらいました。本当は電柱とか立っているんですけど、いろんな編集などが入っていない映像を見ても、そこが古代の原野になっていました。どんなことが起こってもそれを糧にという気持ちで。使命感を持ち、固定概念を突破して。やりきれたかなと思いますね」。
昨年、「燃えよ剣」で石原裕次郎賞を受賞した岡田准一(42)からは「見てくださる方々の期待に応えたい思いや続編のプレッシャーだけではなく、この作品を作るには、たくさんの挑戦と戦いがあったかと思います。そこに思いをはせるだけで、同じ作り手として泣けます。戦い続ける佐藤監督と山崎さん、まだ続くであろう映画『キングダム』と原作、応援しているファンに最大のリスペクトを送ります。本当に受賞おめでとうございます」とメッセージを贈られた。岡田とは映画「図書館戦争」などで共に仕事をした間柄。佐藤監督は「目頭が熱くなりましたね」と語り「岡田さんも体全身を使ってのエンタメ作りに走られている方なので、思いは同じ部分はあると思います。あらためて岡田さんの熱さを、受け止めきれない熱さを感じますよね。頑張らなきゃと思いました」と表情を引き締めた。
そうした周囲の声を受け止めながらさらなる続編製作にも力を注ぐ。「まだあえてやっていないことがあるので、それを次にやっていくつもりです。描いてみたい原作の魅力的なシーンもありますし、いけるところまでいきたいなと思いますね」と力を込めた。
◆キングダム2 遥かなる大地へ 紀元前の春秋戦国時代、政が王座奪還を果たして半年、隣国・魏の大軍が侵攻してくる。本格的な戦は初陣の信(山崎賢人)は秦軍の末端歩兵ユニット伍のメンバー、高い身体スキルを持つ羌〓(ヤマイダレに鬼)(キョウカイ=清野菜名)らと、一歩兵として軍に加わり、決戦に向かう。
◆佐藤信介(さとう・しんすけ)1970年(昭45)9月16日生まれ。広島県出身。武蔵野美術大卒。01年メジャーデビュー。「GANTZ」(11年)や「図書館戦争」(13年)などアクション作を多数手がける。19年の「キングダム」で日本アカデミー賞の優秀監督賞受賞。



