エッセイストで女優の内田也哉子(47)が28日、都内で行われた、ベルリン国際映画祭コンペティション部門で金熊賞を受賞の日仏合作ドキュメンタリー映画「アダマン号に乗って」公開初日舞台あいさつに、来日したニコラ・フィリベール監督と登壇した。
同作は、パリ・セーヌ川に浮かぶデイケアセンター船、アダマンに集う人々を追ったドキュメンタリー。精神疾患のある人びとを無料で迎え入れ、創造的な活動を通じて社会と再びつながりを持てるようサポートしている。内田は予告編のナレーションを担当した。
金熊賞受賞についてフィリベール監督は「まったく予想していませんでした。コンペ部門で上映できたででもうれしかったのに。ドキュメンタリーというジャンル、精神医療のためにも喜ばしかった」。花束を手渡した内田もフランス語で「日本公開おめでとうございます。ドキュメンタリーでの受賞は快挙だと思います。日本でもたくさんの人に見てもらえる、素晴らしい作品です」と称賛した。 内田は同監督のヒット作「ぼくの好きな先生」の公開の際にコメントを寄せるなど、関わりが深い。今作についても「カメラを向けられたり、カメラを向けたりすると、どうしても自然さが失われてしまうんのに、監督の作品は、自然に溶け込んでまるで誰もいないかのように撮れているのが本当にすごい。それでいて、監督の作家性もきちっと伝わってきて、なんて希少な作品なんだろうと思います」と語った。
監督はドキュメンタリー作品について「ドキュメンタリーは、私にとっては他者に会うことでもあり、世界と出会うことでもある。そして、他者を学び、自分についても学ぶ。フランスではドキュメンタリーというジャンルは少し過小評価されています。本当の意味での映画というよりは、報道的なジャンルとされている。でも、僕はドキュメンタリーも映画そのものだと思っています。みなさんの、ドキュメンタリーに対する考え方が少しずつ変わっていけばいいなと思っています」と語った。



