4人組ダンスパフォーマンスグループ、s**t kingz(シットキングス)のOguriこと小栗基裕(36)が、NHK連続テレビ小説「ブギウギ」(月~土曜午前8時)で、名ダンサー中山史郎を演じ、話題になっている。趣里演じる主人公スズ子が所属する梅丸楽劇団の旗揚げ公演シーンでは、幕開けを飾る約1分半のダンスで魅了した。第6週も登場する小栗にこのほど、初の朝ドラ出演、ダンスと演技に臨む思いなどを聞いた。【小林千穂】

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「ブギウギ」初登場時、小栗演じるダンサー中山は、クールでミステリアスな雰囲気を漂わせ注目を集めた。そしてステージに立てば一転、表情豊かに美しくアグレッシブにダンス。SNSでは「くぎ付けになった」「胸熱」など絶賛のワードが並んだ。

「登場回は(台本に)『求道者のようなたたずまいで』とあったんです。いろんな人がタグ付けして話題にしてくれたり、小栗さんだったんだ! という声も聞きました。ダンスシーンも評判が良さそうでホッとしてます」

初の朝ドラにはプレッシャーより、ダンサーとしてのプライドがあったという。

「今回の役に関しては、見せつけたい、という思いの方が強かったです。ダンスをやっているからこその説得力を見せたかったです。この役をもし、ダンスを普段やってない方が演じていたら絶対悔しいと思うだろうし、この人じゃないとできなかったと思わせられるようなダンスを見せたかったんです」

高校時代に、ストリートダンス、ヒップホップを始め、大学時代にジャズダンスを習い始めた。授業で見た、ミュージカル映画「雨に唄えば」(52年)のジーン・ケリーのダンスに衝撃を受けた。

「タップダンスと全身の表現が全部そろっているし、曲もすてきで、雰囲気もおしゃれ。ダンスのスキルがすごく高くて、映像としての流れや構成もおもしろい。全体的に衝撃を受けました。その時はシットキングスをもう組んでいたので、みんなにも、すごいよ! って勧めました」

同じく名ダンサーで俳優フレッド・アステアも大好きになったほか、ダンサーを目指すなら見るべき映画として母に勧められた「ウエスト・サイド物語」(61年)にも刺激を受けた。50年代~60年代のミュージカル映画に数多く触れたことでダンスの幅がぐっと広がった。

「自分でもびっくりしました。ストリートダンスがメインだったので。『ウエスト・サイド・ストーリー? いい、いい、俺のダンスじゃない』って思ってましたが、今は大好き。本当にかっこいいです。ジーン・ケリー、フレッド・アステアのように、踊って演技ができるスターにあこがれます」

「ブギウギ」でのダンスシーン、おしゃれで、ちょっとおちゃめな振りが決まっているのは、クラシカルなミュージカル映画を見てきたからこそ。

「うれしいですね。『ブギウギ』はダンスや歌のシーンがたっぷりあって、エンターテインメントというものを大事にしてくれてるんだなっていうこともうれしいです」

演じているダンサーのモデルは、実在したタップダンサー中川三郎さん。演じる上で、伝記を読み込んだ。米国でダンスを学んだ経験に加え、小栗憧れのアステアにも会ったことがある人物だと分かった。共通点を見つけたように笑みを見せた。

「会ったことがある、というイメージを頭に入れて踊りました」(つづく)