NHK紅白歌合戦に3度出場し、「セイヤッ」のかけ声で親しまれた演歌歌手冠二郎(かんむり・じろう)さん(本名・堀口義弘、ほりぐち・よしひろ)が1日に埼玉県内の病院で、心不全のために死去していたことが11日、分かった。79歳。埼玉県出身。所属レコード会社が発表した。告別式は近親者で行った。お別れの会などの予定はない。

冠さんは明るく、ユニークで誠実な人柄で知られた。

92年発売の「炎」ではインパクトある「アイ、アイ、アイライク演歌」の一節で脚光を浴びて「アクション演歌の旗手」などと呼ばれ、若者層にもファンを拡大してラジオやバラエティーでも活躍した。

15年には5歳の年齢サバ読みが発覚。公称65歳だったが、実際は70歳だった。67年のデビュー時に「若い方が受けがいい」と周囲に勧められたからで、発覚後は「お若いですねと言われてついうれしくなって…」と素直に平謝りだった。

翌16年、72歳で31歳下の歯科衛生士みなこさん(当時41)と結婚。出会いから2カ月のスピード婚でお互いに初婚だった。「昨年、年がバレたことが結婚につながりました。すべてにうそがつけなくなったから」と報告して笑いを誘っていた。

結婚後も取材の度に「寝るのもお風呂も一緒。買い物も一緒で必ず手をつないでいます」「一緒になるために生まれてきたという宿命を感じています」など、のろけ話を連発。いつもラブラブモード全開だった。

ダジャレも得意で「すばらしい。本当に“冠”無量です」と真顔で話したり、決め言葉「セイヤー」を何度も連呼したりとサービス精神が旺盛だった。