「あの」名義でタレントとしても活動する歌手anoが3日、自身初の日本武道館ワンマン公演「呪いをかけて、まぼろしをといて。」を開催した。
炎の特効とともに、骨をモチーフにした大きな羽を付けて登場。23年のNHK紅白歌合戦でも披露した代表曲「ちゅ、多様性。」で幕開けした。「許婚っきゅん」など冒頭から人気曲を畳みかけ、「ジャンプ! 武道館揺らせー!」と絶叫。1万2000人が体を揺らしながら熱狂した。
20年9月4日に「デリート」をリリースし、アーティスト活動5周年の節目で迎えた初の武道館ワンマン。「武道館ソールドアウトもありがとうございます! こんなにたくさんの人が集まってくれてうれしいです~」と歓喜した。
「好きな食べ物は? 貯金残高は?」と独特なコールアンドレスポンスで沸かせ、「好きな人は?」と問いかけると客席一帯が「あのちゃーん」と返答。ファンからの大きな愛を受け止め「よろしい。よくできてます」とにんまりした。「今日も一瞬で終わってしまいますけども、だからこそとにかく出し切って帰りますので皆さんも楽しんで帰ってください!」と呼びかけた。
本人が全て演出を考えたといい「SWEETSIDE SUICIDE」ではアコースティックギターで弾き語りを披露。「普変」ではアンチコメントが書かれた紙吹雪が舞うなど、熱気を帯びた多彩なパフォーマンスとこだわり抜いた独自の世界観で引き込んだ。
熱いシャウトを響かせ、ステージを駆けまわるなど全力投球。終盤のMCではステージであおむけになり「ここで寝たの気持ちよかった」と和ませた。最近快適に寝られる枕に出会ったといい「めっちゃよくて会う人会う人にURL送ったりおすすめしてる。ガチの“枕”営業…」とひと笑い起こしつつ「楽しんでいけますかー!」とさらに盛りあげた。
アンコールでは本公演のために書き下ろした「ミッドナイト全部大丈夫」を初披露。声を震わせながらこれまでを振り返り、客席に向け「あなたたちが死にたい、消えたい、逃げたいと思ったとき、死ななかったからここにいます。あのとき諦めてくれてありがとう。僕は武道館でこれを言いたかったです。生きてきてくれて、ここまで来てくれて本当にありがとう。よく頑張りました。これから絶対大丈夫です。ついてきてください」と力強く伝え、客席からははなをすする音も聞こえた。
ラストの曲では渾身のシャウトととともに「ありがとうございました! ありがとうー!」と感謝。「また絶対会いましょう!」と約束し、約2時間のステージで完全燃焼。最後には来年3月から5月にかけて全国9都市を巡る自身初のホールツアーの開催が決定したことをサプライズ発表し、大歓声とともに特別な一夜を締めくくった。【玉利朱音】



