東京映画記者会(日刊スポーツなど在京スポーツ紙7紙の映画担当記者で構成)主催の第68回(25年度)ブルーリボン賞が27日までに決定し、妻夫木聡(45)が15年ぶり2度目の主演男優賞、広瀬すず(27)が主演女優賞を初受賞した。
2人は、昨年末の日刊スポーツ映画大賞でも受賞し“2冠”となった。また、山田洋次監督(94)が48年ぶりに監督賞を受賞。今年度の日本映画界を席巻する「国宝」(李相日監督)も、作品賞に輝いた。授賞式は2月17日に都内で開催する。
◇ ◇ ◇
ロックバンドSUPER BEAVER渋谷龍太(38)が、俳優デビュー作「ナイトフラワー」で初の新人賞を受賞した。「ビックリしました。それ以外の言葉が出て来ない感じ。生きていて、賞をもらったことがない気がする…多分」と、喜びをはじめ入り交じった感情を吐露した。
縁があった内田英治監督(55)から声をかけられ、出演を決意。「お芝居を本気でやっている方の中に入ることに対しての、自分なりの覚悟はあった」と振り返る。劇中で、北川景子(39)演じるシングルマザー永島夏希と取引する街の麻薬密売の元締めサトウを演じた。東京・新宿の歌舞伎町生まれで「街に流れる独特の空気、人が醸し出す雰囲気は見てきたし、小さい頃から人間観察と自分との対比をつぶさにしてきた」実体験を元に役を考察した。
自宅で台本に常に目を通し、発したセリフを録音して聞き返すなど試行錯誤を繰り返した。「お芝居をやっている方に、チャレンジしたいからという理由で片手間に音楽の畑に入られるのは嫌。お芝居をやっている方よりは頑張るべきだろうと全く手探りの中、ものすごく時間をかけたのは間違いない」と振り返った。
幼少期から両親と毎週、日曜朝に映画を見に行き、今も週に2本、寝る前に映画を鑑賞する。全50作を2周、鑑賞した「男はつらいよ」と、第1作のタイトル「御意見無用」をフォントそのままのタトゥーとして右手甲に彫り込んだ「トラック野郎」を愛している。「男はつらいよ」シリーズの山田洋次監督と授賞式では並び立つが「何の話したら良いか分からなくなりますね…おっかねぇ!」と笑みを浮かべた。
そして「音楽のためにやるのは不誠実だと思った。そこと切り離してやれるようになったらチャレンジしたいと思った。自分の表現のため、音楽のためと思って挑まなかったのが良かった。ピュアな気持ちで、またやってみたいですね」と今後の俳優業に意欲を見せた。【村上幸将】



