米ロック界の大御所ブルース・スプリングスティーン(76)が1月30日、米移民税関捜査局(ICE)の移民取り締まりへの抗議活動中に職員によって射殺された米国人男性と女性の遺族を支援するチャリティコンサートにサプライズ登場し、トランプ政権の移民政策に抗議するため急きょリリースした新曲をライブで初披露した。

ミネソタ州ミネアポリスの路上で24日にアレックス・プレッティさんが射殺されたことを受けて、反トランプ派として知られるスプリングスティーンはプロテスト・ソング「ストリーツ・オブ・ミネアポリス」をその日のうちに書きあげ、28日にリリース。「ミネアポリスの街に向けて行われている国家主導の弾圧」への抗議として制作したという楽曲について、「この曲はミネアポリスの人々、この国の罪のない移民の隣人、そしてアレックス・プレッティさんと(同じくICE職員によって24日に殺害された)レニー・グッドさんの追悼に捧げます」と説明していた。

スプリングスティーンは、ICEの対応を巡る批判が高まる中で米ハードロックバンド、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのフロントマン、トム・モレロ(61)がミネアポリスの老舗ライブハウス、ファースト・アベニュー・クラブで開催した「ミネソタを守るための連帯と抵抗のコンサート」にゲスト出演。プレティさんとグッドさんが殺害された地で、「国土安全省(DHS)に属するキング・トランプの私兵」とトランプ大統領とICEを名指しで批判し、「ミネアポリスの路上で命を落とした人々の名を忘れない」と力強く歌って亡くなった2人にプロテスト・ソングを捧げた。

ライブでは、同曲以外にもモレロと共に1995年に発表した楽曲「ザ・ゴースト・オブ・トム・ジョード」のロングバージョンなども披露したと米メディアは伝えている。公演の収益は全額、被害者家族に寄付されるという。(千歳香奈子)