俳優岸谷五朗(61)が12日、大阪・ABCホールで、作・演出・出演を務める舞台「ジャコメッティのように」(同所で13~20日)の取材会に出席した。
自身が立ち上げた演劇カンパニー「PRIME VINsTAGE(プライム・ビンテージ)」の旗揚げ公演。東京公演を経て、13日から大阪公演に臨む中、大劇場で培った経験を小劇場に注ぎ込む思いを語った。
作品はスイスの彫刻家アルベルト・ジャコメッティと妻アネット、日本人哲学者・矢内原伊作らの人間模様をモチーフにしたオリジナル作品。ジャコメッティの時代と26年の現代を重ね、現代の登場人物3人が互いに結びついていく。人生を駆け抜けたジャコメッティの生き方に呼応するような、勢いのある舞台に仕上げた。
岸谷は大学時代に劇団へ入り、芝居に夢中だった頃に小劇場に支えられた経験を振り返った。大劇場を追い求めるうちに小劇場から遠ざかり、「本当は一番恩返しをしなきゃいけない場所」と感じ続けていたという。60歳を超えたことをきっかけに「もう一丁、カンパニーを作ってやろう」という思いが強まり、旗揚げを決めた。
大劇場で培った経験を小劇場に生かす意義については、劇場が持つ素材にプラスアルファを加え、空間そのものを変化させていくことだと説明した。
地球ゴージャスなど大劇場の作品を手がけ、ブロードウェー作品にも触れてきた。「大劇場で演出し、作品を作ってきた経験がなければ小劇場はできない。これまで培ってきた演出家、作家としての手腕がきちんと反映されていることが、お客さまを感動させられる材料になる」と力を込めた。
作品の仕上がりについて「おそらくエンターテインメントのにおいはプンプンしているはず」と笑顔を見せた。
共演は純名里沙、渡部豪太ら。



