将棋の藤井聡太3冠(王位・叡王・棋聖=19)が史上最年少4冠獲得を目指して豊島将之竜王(31)に挑戦する、第34期竜王戦7番勝負第4局が12、13日に山口県宇部市・ANAクラウンプラザホテル宇部で行われる。

3連勝の藤井が勢いに乗ってストレートで竜王奪取するか、かど番の豊島が巻き返すか。両者は11日、地元特別イベントが行われた宇部市立岬小学校を訪問し、生徒から応援の花束を受け取った。同小の5年、6年生の約70人が参加した。

豊島、藤井が体育館に入場する際は、生徒らが応援の小旗を持って大歓迎。イベントでは質問コーナーもあり、将棋の楽しさについて藤井は「将棋は一局指すごとに、新しい局面があり、その局面で最善の一手を探していくことです」と笑顔で答えた。

「将棋の(対局中に)緊張することはありますか」の質問に豊島は「緊張することはけっこう多い。深呼吸して気持ちを落ち着けています。緊張することは悪いことではないので、緊張したほうが力を出せることが多いと考えるようにしています」とした。

藤井は「5歳のときに将棋を始めました。それ以来、夢中になりました。みなさんも興味があること、おもしろいという気持ちを大切にして、好きなことに取り組んでいってもらえればと思います」とエールを送った。

豊島は「若いときの一瞬、一瞬は大切です。何かに夢中になって没頭する時間を、たくさん作ってほしい。将棋も今日をきっかけに楽しんでもらえればと思います」と話した。