東京都の小池百合子知事は10日、都庁で定例会見を行い、この日の正午から再開した都民の都内旅行代金を補助する事業「もっとTokyo」(都民割)について、「ワクチン3回目摂取の促進と、都内観光の社会経済活動の促進、両面を期待しています」と述べた。

宿泊では1人1泊5000円で25万泊限定。日帰りなら1回2500円(いずれも18歳以下は1000円上乗せ)が助成される。だが、開始直後から申し込みが殺到し、つながりにくい事例や、大手旅行会社のサーバーがダウンする事態も発生。即座に予定数が完売したものも相次いだ。

小池都知事は「ホテルなどによってはすでに売り切れたり、電話がなかなか通じないところもあると聞いています。出来るだけ偏りがない形でお選びいただきたい」。現在は「トライアルでありますから」としており、今後は「国のGoToトラベルの動きや、感染の状況を見ながら判断していく」と、内容なども含めて再検討していく方針だ。18歳以下の1000円増額については「修学旅行に行けない、家族旅行に行きづらいことがすっと続いてきましたので、お子さま連れで観光を楽しんでほしい」と願った。 

旅行会社や宿泊予約サイト、ホテルなどによっては、今日10日正午からでなく、日時をずらして販売開始する予定。ホテルによっては宿泊に地域の観光をセットにした販売なども行っていく場合もある。観光業復活の一助となる期待もある一方、SNSでは「早い物勝ちでは時間の余っている人ばかりが恩恵を受ける。仕事中にずっとサイトを見てるわけにはいかない」「完売してしまったことを伝えて泣き崩れる嫁に謝罪した」「都民割に合わせて値上げしているホテルもある」などの声もあがった。