クリエイティブディレクターの辻愛沙子氏は1日、TBS系「サンデーモーニング」(日曜午前8時)に出演し、兵庫県知事選で再選された斎藤元彦知事の選挙戦の支援内容をめぐり、公職選挙法違反疑惑が指摘されているPR会社の女性経営者の対応に、強い調子で異論をとなえた。
PR会社の女性経営者は11月20日、「斎藤陣営で広報全般を任せていただいていた立場として、まとめを残しておきたいと思います」(その後一部削除)と記し、広報やSNS戦略を全面的に請け負ったという趣旨の記事をインターネットの投稿プラットフォーム「note」に投稿。 公選法に抵触する可能性があるとして批判が広がると、一部の記載内容が修正された。
斎藤氏は、記事の投稿は「事前に存じ上げなかった」「若干、戸惑いはある」と述べ、代理人弁護士は「SNS戦略や広報全般を任せた事実はない」と公選法が禁じる運動員買収を否定し「(内容は)盛っている」と主張している。
番組ではこの日、斎藤氏や代理人弁護士、女性経営者の主張について報じた。コメントを求められた辻氏は「広い意味でいえば、私も広告業界に身を置いている者ですので、ある種、業界の側面から見ても違和感を感じるなと思うことが多々あります」と述べた。
「同じPRでも、企業やブランドのPRと、広くあまねくいろんな方々に届けなければいけない、いろんな方々が当事者になり得る選挙は、質が全く違う。そのためにルールが違うわけですから」とした上で「ブランドや企業(のPR)でいうと、自分たちが届けたい人たちに届ければいいですが、選挙でいうと、当選された後は自分を支持していない方々も含め、政治を届けないといけない。その責任を負うPRの仕事なので、SNSで華やかに届ければいいというものでは、やっぱり、ないなと思う」とも指摘した。
さらに「通常、クライアントの許可なく自分たちが手掛けたものの背景を、あんなにつまびらかに出すというのは、ちょっと考えられないのが、やっぱりある。そういうところも含めて政治、選挙の領域、ルールというところをなかなか理解されていないところでも、業界的に考えても、ちょっと不思議だなと思うところがあった」と評した。
一方で、「ご本人があげられたSNSの投稿の中に、運用者でなければ表示されなかった文言がある。運用者でなかったというのは、ちょっと考えづらい。私もSNS運用を業務でやったりすることもあるので、ちょっと考えづらいかなというのは、思ったところです」と述べた。

