先日、ギャンブル仲間の先輩X氏(60代、匿名)から写真が送られてきました。日付は16年前の10年8月3日。当時はまだ主流だったガラケーの画面には、「15時までにとりあえず10万振り込んどいて下さい。明日の桐生のお金がないです -END-」というメッセージが。金欠&猛暑の中、桐生ボートに遠征しているのですから、無類の公営競技好きであることは確か。

X氏が立て続けに送ってきたガラケー画面には「今夜は泊まりで、(金が)ないと困るから絶対振り込んで」「5分もあればできるでしょ」「振り込み完了かな?」「口座に(金が)入ってないのだけは勘弁して」という切実な訴えが並び、軍資金の確保に必死の様子がありありでした(笑い)。

そんな破滅タイプだったX氏も、今やすっかり落ち着いて健全なギャンブラーに成長。聞けば、今週はコツコツためた金で北海道に旅行中らしく、週末は函館競馬に繰り出すという。「ガラケーの文章、催促の嵐だね。まったく覚えていないけど恥ずかしい限りだよ。がははは」と笑いつつ、「函館の締めで久々にデカイ勝負をしようと思う。と言っても3万だけど。函館2歳Sと言えば牝馬が活躍するレース。今年は仕上がり早で気性も良さげなフェリチタの複勝で勝負するよ。いい馬券だと思わない? 」。

なるほど、過去57回(94年はダート1000メートル)で牝馬の勝利は24頭。中でも80年代の優勝馬には記憶に残る名牝が多く、シャダイソフィア(82年)とエルプス(84年)は翌年の桜花賞馬に輝き、ダイナアクトレス(85年)は後に牡馬相手の古馬重賞を4勝。87年ジャパンCはルグロリューの3着、ラストランの88年天皇賞・秋はタマモクロスの4着と、タフで強い牝馬でした。

さて、今年の出走馬でダイナアクトレスのように大成する可能性を秘めた牝馬はどの馬か。期待はイモージェン。追って瞬時にグッと伸びた新馬戦の反応の鋭さは、将来性を予感させるに十分な競馬。X氏との牝馬狙い対決の軍配はいかに?! まさかX氏から、16年ぶりに「明日の飛行機のお金がないです。絶対振り込んで」なんて訴えがスマホに届かないことを祈るばかりですが……。

※毎週金曜掲載