まさかの位置から届いた! 一昨年の2歳女王アスコリピチェーノ(牝4、黒岩)が大外一気の追い込みを決め、G1・2勝目を手にした。勝ちタイムは1分32秒1。
鞍上のC・ルメール騎手(45)は今年JRA・G1初勝利で本レースは単独トップの4勝目。4着までタイム差なしの大接戦をものにし、今後は3週間後の安田記念(G1、芝1600メートル、6月8日=東京)参戦を視野に入れる。
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本当に届くのか? そんな場内の不安を一蹴するかのように、4角後方2番手だったアスコリピチェーノはじわじわと先頭に迫った。ゴール前は4頭横一線の大接戦。ルメール騎手が懸命に振りかざすステッキに応え、決勝線手前でグイッと前に出た。満面の笑みで引き揚げてきた鞍上は、20日に迎える46歳の誕生日を自ら前祝いした。
ルメール騎手 勝って安心しました。昨年のNHKマイルC(2着)はアンラッキーだったので今年はアスコリピチェーノとG1を勝ちたかった。直線に入ってもすごく頑張らなきゃいけないなと思ったけど、いい瞬発力を使ってくれた。あまり彼女の好きじゃない馬場だったけどそれでもトップスピードに乗ってくれて。すごくメンタルが強く頑張れるところが強みですね。
オーストラリア、サウジアラビアへの海外遠征を経て、どっしりとした精神面はさらに進化を遂げた。何事にも動じない芯の強さが、苦手な条件下での勝利を生み出した。
ここは今春の大目標だった。追い切りでは自己ベストを更新するほど負荷をかけ、平日の坂路調教でも以前にも増して速いラップを踏んできた。黒岩師は「フィジカル、メンタルが強くなり追い切り以外の調教のベースもかなり上がって運動量を増やせています。こういう競馬で勝てるのは本当にスーパーホースだと思います。彼女に恥じないよう成長させていきたい」とさらなる高みを見据える。
アーモンドアイ、グランアレグリアなどルメール騎手のかつての名パートナーが制したレースに名前を刻んだ。鞍上は「彼女たちは楽勝で勝ちました。同じレベルに行けるかは分からないけど、アスコリピチェーノも本当にトップマイラー」と太鼓判を押し、「日本でも海外でもたくさんのオプションがあると思います」と未来を描く。歴史的名牝への1歩を、確かに踏み出した。【井上力心】
◆アスコリピチェーノ ▽父 ダイワメジャー▽母 アスコルティ(デインヒルダンサー)▽牝4▽馬主 (有)サンデーレーシング▽調教師 黒岩陽一(美浦)▽生産者 ノーザンファーム(北海道安平町)▽戦績 9戦6勝(うち海外2戦1勝)▽総獲得賞金 5億8830万6500円(うち海外1億9131万1500円)▽主な勝ち鞍 23年新潟2歳S(G3)、阪神JF(G1)、24年京成杯AH(G3)、25年1351ターフスプリント(G2)▽馬名の由来 イタリアの都市名

