展開の鍵を握る逃げ馬の1頭、ミステリーウェイ(セン7、小林)は同じ逃げ馬、メイショウタバルを相手にどのようなレース運びになるのか注目が集まる。丹頂S、アルゼンチン共和国杯はいずれも道中で後続を大きく離す形で自分のペースに持ち込んだ。ここもリズムよく運べば、一発があっていい。

コンビ2戦2勝の長身ジョッキー、松本大輝(ひろき)騎手の父、達也元騎手はオースミロッチとの名コンビで知られる。5歳6月の92年宝塚記念(12番人気4着)からコンビを組み、コンビ3戦目の京都大賞典で重賞制覇。メジロパーマーが逃げ切った暮れの有馬記念は4角で逃げるメジロパーマーとダイタクヘリオスを懸命に追いかけ、11番人気で5着に食い込んだ。

オースミロッチといえば、93年の宝塚記念の激走が語り草だ。内も外も荒れた阪神競馬場の芝コースで、各馬が外を走るなか、ただ1頭、最内1番枠から終始内ぴったりを走る“奇襲”。メジロマックイーン、イクノディクタスには差されたものの、11頭立て10番人気で3着に粘り込んだ。

レース翌日の日刊スポーツ紙面は同騎手の騎乗を絶賛している。「大健闘と言っていいだろう。各馬が一斉に馬場の外めを通る中、ポツンとただ1頭だけ内を進んだオースミロッチが善戦した。好位のインでじっと我慢して、3コーナーでは先頭に。ゴール寸前でイクノディクタスに差されて3着に終わったが、ブービー人気の好走にスタンドは大いに沸いた。『こんな馬場でしょう。どうせ内も外も悪いんなら、内ピッタリを回った方がいいと思ってね』。最後に止まってしまったが、もちろん松本騎手に落胆の色はない。“経済コース”を通ることは、中尾正調教師との打ち合わせでレース前から決めていた。コーナリングの差を最大限に生かすソツのない内容。ある意味では会心のプレーだったに違いない」。評論家の大川慶次郎氏も紙面のレース回顧で、「3着オースミロッチは、最内を突いた松本騎手の好騎乗が光った」とたたえている。

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