競馬界で通訳・レースホースコーディネーターとして活躍し、日本馬初のBC競走制覇、日本馬初のBCクラシック制覇など歴史的な瞬間に立ち会ってきた安藤裕氏(46)から今週も日刊スポーツにコラムが届きました。先日は海外レーシングマネジャーとして、フォーエバーヤングを管理する矢作芳人厩舎の公式Xにも登場。今年も世界を飛び回る1年になっています。

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こんにちは。先週は、日本でも海外でもいろいろなことがありました。

まず、先週の土曜日の東京競馬場は、国枝栄元調教師がヘルパー厩務員としてパドックを引くということで注目を集め、さらに騎乗するのが武豊騎手とのことで、普通の特別レースにも関わらず、G1レース級の数の報道陣がパドックなどに集まり、たくさんのお客さんで賑わっていました。

私は検量室そばで見学していましたが、本当にすごい熱気でした。結果は残念ながら5着でしたが、5着の脱鞍スペースにカメラマンが殺到している様子は異様で、国枝元調教師の人徳を本当に感じました。私が知る限りでは、過去にレジェンド調教師が定年後に厩務員さんとして仕事したということは聞いた事がありません。そのため、世界のホースマンたちもこの報道を聞いてびっくりするのではと思います。今後も、国枝元調教師がパドックで馬を引くことはあると思いますが、次はどこの競馬場でその様子が見れるのか、そして、そのとき、どれほどの注目を集めるのか非常に楽しみです。

話は海外に移り、日曜日には香港のシャティン競馬場でチャンピオンズデーが開催され、世界中のホースマンが注目したQE2(クイーンエリザベス2世カップ)はロマンチックウォリアーとマスカレードボールとソジーの直接対決でしたが、ロマンチックウォリアーが危なげない勝利をおさめたことで、改めて彼の強さが衰えていないことを証明しました。今後、またどれほど勝ち続けるのか注目したいです。

そして、チェアマンズスプリントでは、カーインライジングが圧勝して20連勝を達成しました。今年も世界最高賞金スプリントレースの「ジエベレスト」に参戦するのか注目したいですが、これほど脚の速い馬を見たことがないので、どこまでこの連勝記録が続いて行くのか全く想像がつきません。私個人としては、秋の中山のスプリンターズステークスにぜひ参戦してほしいと思います。

最後に、先週のディー騎手は勝つことは出来ませんでしたが、フローラステークスでは、エンネに騎乗して2着となりオークスへの優先出走権を得るという最低限の仕事は出来ました。今週は、勝利を目指してしっかり頑張ってくれると思うので応援のほどよろしくお願いします。

最後に、私は今日から高柳大厩舎のサポートの為、米国のケンタッキーに向かいます。ワンダーディーンが日本競馬の新たな歴史を作ってくれると信じ、精一杯サポートしたいと思います。例年のケンタッキーダービー通り悪天候が予想されていますが、何とかいい天気で開催されることを願います。日曜日の朝、ぜひ応援のほどをよろしくお願いします。

【レースホースコーディネーター】(ニッカンスポーツ・コム/極ウマコラム「安藤裕のハッピー(馬)ダイアリー」)

◆安藤裕(あんどう・ひろし)1979年(昭54)10月19日、東京都生まれ。98年に渡英し、ゴスデン厩舎で馬の基礎を学ぶ。その後は騎手として北米などで騎乗した。ケガで引退後はプロ野球の通訳を経て、11年に株式会社FELESを設立。調教情報の管理システムを取り扱うほか、外国人騎手の通訳や海外に遠征する日本馬のサポートなど幅広く活躍中。