橋本聖子五輪相(55)は5日の閣議後会見で、簡素化する案の検討が始まった東京オリンピック(五輪)・パラリンピックについて「状況を見ながらになると思いますが、アスリートの健康や環境整備、安心、安全な大会運営が第一。すべてにおいて、そういったことを配慮しながら『完全な形』になる」と話した。

安倍晋三首相は3月に1年延期が決まった際、「完全な形で実現する」と発言。4日に英国際会議に寄せたビデオメッセージでも「来年の夏に完全な形で開催する決意だ」と「完全な形」にこだわり続けている。

一方で、政府は新型コロナウイルス対策を含む感染症予防のための簡素化案を、3日までに組織委に提出している。橋本氏はさらに「今後、コロナ対策も含めて考えていくべきこと」とした上で「完全な形」を目指す構えを示した。

「完全な形」を目指す中で、政府の簡素化案には、観客削減が盛り込まれているとされているが「まだ、観客のことについては議論されていないと承知しています」と話した。