スポーツ庁の室伏広治長官(46)が25日、東京・霞が関の中央合同庁舎で会見した。

東京オリンピック(五輪)・パラリンピック組織委員会の新会長に橋本聖子前五輪相(56)が就任したことについて冒頭で触れ「アスリートとして夏冬7度の五輪出場。競技団体の役員に、五輪相、女性活躍担当相などを歴任されました。組織委の『候補者検討委員会』が公開しました、新会長に求められる『5つの資質』に最も適任。ぜひ大会を成功に導いていただきたいと思います」と語った。

室伏氏は検討委メンバーの1人として、森喜朗前会長(83)の後任人事選定に携わった。全会一致で決まったという橋本新会長について「まずは新会長が、お引き受けいただいたことに感謝を申し上げたい。困難な中で取りまとめていくのは大変なことですから」と礼を述べ「元アスリートで気配りもできる方。私自身も元気づけてもらい、応援してもらった。JOC(日本オリンピック委員会の選手団)団長もされた方ですし、アスリート目線で引っ張ってくださるはず。我々もサポートして取り組んでいきたいと思います」と話した。

また、東京大会の海外からの観客受け入れ判断時期について、国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長が「4月から5月初め」と、クリストフ・デュビ五輪統括部長が「4月の終わりが適切な時期だと思う」と理事会後に話したことには「発言は存じ上げております。観客の上限については、国と東京都、組織委による新型コロナ大祭調整会議が行われ(昨年12月に)中間整理が出た。国内の上限規制に準じると。その中で国内外の事例も出てきている。例えば全豪テニスなど。調整会議では『春』としていて、いつが春なのかと言えば申し上げられないが、総合的に踏まえて春に向けて、さまざまな状況を見極めていきたい」と答えた。【木下淳】