サッカー東京五輪1次リーグの組み合わせ抽せん会が21日に行われ、女子日本代表「なでしこジャパン」(FIFAランク11位)は、英国(イングランドは同6位)、カナダ(同8位)、チリ(同37位)と同じE組に決まった。

格上2チームが同組になったが、高倉麻子監督(53)は「どこに入っても厳しい。全てを出すのは対戦相手がどこでも変わらない。カナダも英国もよく対戦しているので、チームの核になる選手やスタイルは分かっている」。経験が有利に働くかどうかが、カギになりそうだ。

英国がイングランドとして出場するW杯では、過去4大会全てで対戦した。国際試合での対戦成績は、1勝2分け5敗と負け越し。19年W杯フランス大会では1次リーグで敗れ、19年と20年のシービリーブス杯でも敗戦するなど、高倉監督体制では3戦全敗の難敵だ。

しかし指揮官は「試合内容を振り返ると、決して負けていない」と考えている。英国の特徴を「ゴール前の爆発力」と話す一方で、「うまさ、ボールをつなぐ技術、つぶしのアイデアでは、日本も負けていない」と強調した。両国選手の体格や特徴の差を例えて「相手が長い刀を持っているとしたら、私たちは短刀で戦う。長い刀に負けない間合いなど、今の選手たちは敗戦から経験している」と、地道に積み上げてきたものに胸を張った。

目標は男子と同じ金メダル。最大のライバル米国の前に、まずは英国が立ちはだかる。「やられてばかりいられない。いい試合をして白星をあげたい」と高倉監督。4度目のリベンジの時が来た。【杉山理紗】

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