横井きな結が「今が一番楽しい」と言えるまで 引退シーズン、骨折から追いかけた2年

10月12日まで行われた中部選手権で、女子は横井きな結(21=中京大)が2位に入りました。ショートプログラム(SP)を67・66点で首位発進すると、フリーも好演して合計189・69点。24年5月の左足首骨折から復帰を目指してきた大学4年生は、今季限りで競技を退く予定です。その道のりを2年間取材してきた記者が、初めて会った日の行き違い、仲間への気遣い、最後のシーズンを迎えた思いをつづります。(敬称略)

フィギュア

中部選手権 シニア女子左から2位の横井きな結、1位の山下真瑚、3位の松生理乃(撮影・森本幸一)

中部選手権 シニア女子左から2位の横井きな結、1位の山下真瑚、3位の松生理乃(撮影・森本幸一)

67点

声が出た。

10月11日。東京・有明で男子テニスの取材をしていた。名古屋では中部選手権が行われている。現場へ行けないことは分かっていたが、女子SPの結果だけは、どうしても気になっていた。

仕事に一息つくと、パソコンで点数を確認した。

横井きな結、67・66点。

「67点?!」

自己ベスト。しかも、首位だった。山下真瑚、松生理乃の上に、その名前がある。

昨季まで50点台で苦しんでいたのを知っている。

映像はまだ見られていない。どんな演技だったのか、ジャンプはどうだったのか。それを確かめる前に、驚きが先に出た。

少し落ち着いてから、うれしくなった。ジャッジペーパーには3回転ルッツの成功も記されている。あの時の状態から、ここまで戻したのか――。

取材を始めてから、まだ2年ほどしかたっていない。それでも、この数字を見るまでに、横井から聞いてきたことはたくさんあった。

シニア女子ショートプログラム 華麗な演技を披露する横井きな結(撮影・森本幸一)

シニア女子ショートプログラム 華麗な演技を披露する横井きな結(撮影・森本幸一)

6時間

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スポーツ

勝部晃多Kota Katsube

Shimane

島根県松江市生まれ。2021年4月入社。高校野球の神奈川担当などを経て、同年10月からスポーツ部に配属。バトル班として新日本プロレスやRIZINなどを担当し、故アントニオ猪木さんへの単独インタビューや武藤敬司氏の引退試合、那須川天心―武尊などを取材した。 23年2月から五輪班に移り、夏季競技はバレーボールを中心に担当。同年秋のW杯や24年夏のVNLなど。冬季競技はフィギュアスケートをメインに務め、全日本選手権は2年連続で取材中。X(旧ツイッター)のアカウントは「@kotakatsube」。