五輪2大会に出場したフリースタイルスキーのモーグルを引退した原大智(25=宮城)が、目の色を変えて競輪一本に打ち込んでいる。「出走本数が足りないから、月3本のあっせんをこなすのに必死。忙しくてモーグルへの未練とか考える暇がないんですよ」と気持ちの面では吹っ切れている。

ところが、競輪復帰後の成績が芳しくない。北京五輪前後の5カ月間、自転車に乗っていなかったために体力が落ちてしまったのだ。「今は競輪で強くなりたい。その一心でやっています。S級に上がるのは、どんなに早くても2年以上かかると思うけど、徐々に上がっていきたいですね」。

レースで戦うには自力の足を付けることが最優先だ。予選6Rは「土田(武志)君は積極的だし、嫌な相手。でも、自力を使いたいし、自力で勝ちたいんです」と真っ向勝負に出る。