選手は誰もが落車しようと思って走ってないが、最低限のハンドルさばきは必要だ。タテ足重視になり過ぎて、肝心の自転車を操る術(すべ)がないがしろになっているのは気になる。
新田祐大は昨年5度の失格のペナルティーで、今年は大レースの出場が限られている。そんな中、今年初のビッグを迎えた。1予はまくり追い込みで気配がよく分からなかったが、2予B・6Rはよく動けていたと思う。
制裁後なので、なるべく初手のけん制はやめているように感じる。仕方なく前受けして、後ろが根田空史の初手は嫌な並びだっただろう。それを克服しての2着は価値があった。
「体と自転車がマッチしていない」と言うので深掘りすると「あっせん停止前と自転車のセッティングは全く変えていないけど、乗った感じが全く良くない」と不満を口にする。
彼は修羅場をたくさん経験したので、あまり動じるところを見ないが、自粛欠場明けの7月いわき平初日は「フワフワした感じ」だったようだ。その後は、よく立て直して準優勝。場数の多さを感じさせた。
彼の鈍感力は競輪選手として必要な要素だ。また、あの長い長いインタビューを見たい気もする。(日刊スポーツ評論家)























