尼崎ボートで熱いバトルが開幕する。明日30日から12月5日まで開設65周年記念「G1センプルカップ」が行われる。地元センプル軍団から、ダブルエースの魚谷智之、吉川元浩を筆頭に9人が登場。遠征陣も多彩で、尼崎をドル箱とする松井繁をはじめ、グランプリ出場選手が多数参戦する。
地元のエース魚谷智之が、遠征陣に好き勝手をさせない。尼崎では8月、恒例のお盆シリーズ「オール兵庫王座決定戦」で3連覇を達成。今年は完全な伸び型の3号機を駆った。ターン回りを生命線とする魚谷にとって、いかに仕上げるか。そのハードルを、ハイレベルな調整力でクリアした。
序盤は「このエンジンは伸び型みたいだね。今節は試したことないペラ調整をしてみるよ」と、にやり。中盤まで本格化といかなかったが、終盤にはきっちり仕上げて、持ち味のターン力を存分に見せつけた。優勝戦もスタートから気迫がこもった踏み込み。回ってからの押しで圧倒し、あっという間に独走態勢を築いた。場所を問わず新たな調整を試みて、常に進化し続ける。昨今のSG戦線は若手が台頭してきたが、それでも魚谷の研究力、レースでの実践力は負けていない。
10月のG1津周年では久しぶりの記念タイトルV。意外にも09年11月のG1福岡周年以来、約8年ぶりの優勝だった。「ひとつ勝つのがこんなに苦しいとは思ってなかった。ここ何年間は本当に苦しんだ。くじけそうになった時期もあったけど、苦しんだ分、優勝にたどりつけた」。続くSGダービーでは優出2着。1号艇の好機を逃したものの、確実に復調の兆しは見えている。今シリーズは、12月19日から行われる住之江SGグランプリへの大事なプロセス。だからこそ、いつも以上に結果にこだわる。
◆魚谷智之(うおたに・ともゆき)1975年(昭50)11月2日、兵庫県生まれ。95年5月に76期生として尼崎でデビュー。通算優勝は81回、SG3回、G111回。どの水面に対しても抜群の対応力を誇り、コースを問わず無類の強さをみせる。特にコーナーワークは絶品。08年に行われた55周年以来の地元G1制覇を目指す。同期には瓜生正義、原田幸哉ら。163センチ、52キロ、血液型A。





















