ニューヒーローが誕生した。丸野一樹(34=滋賀)が逃げ切り完勝でSG初制覇を果たした。滋賀支部のオールスター優勝は初。優勝賞金4200万円を加算し、ランキングは2位に浮上。22年以来となる、4年ぶりのグランプリ出場へ大きく前進した。2着に新田雄史、3着には山田康二が入った。
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破顔一笑とは、このことを言うのだろう。終日、緊張の面持ちだった丸野一樹が、仲間の出迎えに表情を崩した。守田俊介が「ようやった」とうれしそうに右手を引き、陸に引き上げた。馬場貴也も遠藤エミも、全員が満面の笑みだった。
向かい風3メートルの中、インからコンマ04で踏み込んだ。新田雄史のまくり差しを退け独走態勢。残る5つのターンマークを丁寧に回りガッツポーズだ。「2周目ホームぐらいから、ちょっと涙も出ていた」。表彰式では最高の笑顔を見せた。「結果で恩返しができた。ファンの皆さんには感謝の気持ちでいっぱいです」。
相棒の「23」を強力に仕上げ、ミスのない走りで予選を終えた。初のSG予選トップ通過、準優で唯一逃げ切り、優勝戦1枠を手にした。準優後、「また24時間、この緊張とプレッシャーを味わえる。乗り越えてこそ強くなる」と言った。有言実行の逃走だった。
選手になる前、丸野が初めてペアボートに乗ったのが浜名湖。高校3年の丸野は、夜行バスに乗って浜名湖に駆けつけた。「朝の6時ぐらいに浜松駅に着いたのかな。レース場に着いたのは7時ごろ。先着何名とかで、開門まで待った。長嶋万記さんに乗せてもらいました。この水面を走って、大きなスタンド見て、より選手になりたいと思いが強くなった」。“原点”とも言える水面で最高の結果を出した。
グランプリ出場は過去2回。21年大会はファイナル進出も転覆。22年はTR2nd1回戦で、コンマ01のFに散った。「今まではベスト6とか言える立場じゃなかったけど、ベスト6で行けるように頑張りたい」。雪辱の年末を見据え、ベストの走りを続けていく。





















