日本サッカー協会は20日、女子日本代表「なでしこジャパン」の国際親善試合カナダ戦(10月6日、アイスタ)に臨むメンバー24人を発表した。6月のワールドカップ(W杯)フランス大会を戦った選手が順当に選出される中、昨季までなでしこリーグ3年連続得点王などの実績を持ちながら同大会出場を逃したFW田中美南が今年1~2月の代表合宿以来、約8カ月ぶりの復帰を果たした。

会見に出席した高倉監督は田中について「プレーの幅が広がっていると感じた」と今季も暫定で得点ランク首位に立つ15得点を挙げるなど質の高いプレーを続けていたことが再招集につながったと明かし「顔つきを見ても、本当に前向きに自分自身に矢印を向けて努力をしていることが見える。またチャンスを与えたいと強く思った」と話した。

久々の吉報を受けた田中は代表復帰を喜びつつ「ここからだなという思いのほうが強い」と表情を引き締めた。直近の代表戦出場は昨年8月のアジア大会準々決勝北朝鮮戦までさかのぼる。「FWなので一番は結果。その中で味方を生かしたり、今までになかった形をみせていけたら」とアピールを誓った。

カナダ戦は16強に終わった6月のW杯以来、初めての代表戦。メダル獲得を目指す20年東京五輪へむけ、高倉監督は「なでしこはまだ倒れたわけではなくて前に進んでいくんだという選手の勇気やプレーがグラウンドで表現できるような試合をしたい」と意気込んだ。【松尾幸之介】