ビジャ、衰え感じぬ37歳が引退決断させた哲学とは

元スペイン代表のヴィッセル神戸FWダビド・ビジャ(37)が13日、神戸市内のホテルで、今季限りでの引退を表明した。同時に、最後の目標として、天皇杯優勝を掲げた。会見には三木谷浩史会長が同席。会見場にはスペイン代表で同僚だったMFイニエスタ、FWポドルスキらも駆けつけ、理由については「サッカーに引退させられるのではなく、自分から引退したい」と語った。また神戸は、12月7日のリーグ最終節磐田戦(ノエスタ)で引退セレモニーを行うことを発表した。

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電撃表明は、ビジャ自身の哲学に従った決断だった。引退理由について「長く考えてきたこと。コンディションは良く、チームに貢献できるゴールも決められている。しかし、サッカーに引退させられるのではなく、自分から引退したい。今がそのタイミングだという決断」と、時折言葉を詰まらせながら打ち明けた。

「神戸には感謝しかない。この場にいる仲間、監督、スタッフ、あらゆる人の力があり、神戸での生活が素晴らしい時間になった」

集まったチームメートらに語りかけた。感謝の思いを表現するため、最後に遂げたい目標がある。4強まで勝ち上がる天皇杯決勝(1月1日、国立競技場)で勝利し、クラブに初タイトルをもたらすことだ。

「イニエスタと、一緒に天皇杯のタイトルを持ち上げることができれば最高」。バルセロナ時代からの盟友に「ずっとサポートしてくれた。彼と生きた時間はかけがえがない。天皇杯で一緒にタイトルを持ち上げることができれば最高」と感謝し、神戸に最高の置き土産をすると約束した。

ビジャは、スペイン代表として通算59得点で、同代表史上最多。10年南アフリカW杯では得点王。名門バレンシア、バルセロナ、Aマドリードなどでプレーし、神戸に入団した。ラストシーズンは、リーグ戦26試合12得点で得点ランキング5位。12月に38歳の衰えを感じさせないが、けがなどでユニホームを脱がざるを得なくなることを嫌った。

引退後についてはニューヨークでオーナーを務める新クラブ「クイーンズボロFC」の経営や、サッカースクールで子供たちの育成に関わるという。「ピッチでプレーすることがなくなっても、サッカー界に貢献していく」と変わらない愛をにじませていた。【南谷竜則】

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  • 神戸市内で会見を行う神戸ダビド・ビジャ(右)、左は三木谷浩史会長