J3相模原、再開へコロナ対策着々も課題は芝生席

  • 開幕戦へ向け、新型コロナウイルス対策の消毒液を運ぶJ3相模原のスタッフ(撮影・松尾幸之介)
  • チームについて語るJ3相模原の望月会長 
  • チームについて語ったJ3相模原の三浦監督(撮影・松尾幸之介)
  • J3相模原の事務所に設置されたアルコール消毒液(撮影・松尾幸之介)

新型コロナウイルスの感染拡大でJリーグの再開が再延期されたことを受け、5月上旬再開のJ1、J2に先駆け、4月26日にホームで開幕戦を迎えるJ3のSC相模原では試合に向けた準備が着々と進められている。

当日は消毒液の設置をはじめ、これまで実施経験のない観客の体温を測るサーモメーターの使用なども行う予定。加えてJリーグ側と合意した約2カ月間のアウェー観戦自粛の呼びかけや、密集を避けるために観客席の収容率50%以下の実現などにも取り組む。元日本代表MFの望月重良会長(46)は「今後のモデルケースになる部分でもあるし、来てくださる方の安心安全を最優先にする。J3にスポットが当たり、チームの価値を上げるという意味ではチャンスでもある」と前向きに話した。スタッフ増員が必至となる中で、試合での増収が見込めるかは微妙な状況。それでも「無観客よりはいい。そういう風に(ポジティブに)とらえている。みんな協力しあって今年はリーグを成立させないといけない」と力を込めた。

万が一、サポーターに感染者が出た時に備えて自由席利用者にも座席番号の記録をうながしていくほか、相模原ギオンスタジアムならではの課題もある。両ゴール裏自由席は芝生席となっており、同スタジアムではファミリー客らがテントやレジャーシートを張って観戦を楽しんできた。この芝生席での密集の定義や、感染者が出た場合の区域の特定方法などは今後、検討していくという。人だかりのできやすいマスコットの対応など、来場者を楽しませるサービスとのバランスも難しく、運営担当の宮城国彦氏は「安心安全を最優先に手探りでやっていくしかない。自分を守るだけではなく、多くの仲間、選手を守ることの理解の徹底をしていきたい」と話した。

Jリーグの決定から一夜明けた26日、チームは相模原市内で調整した。スタッフらは事務所で消毒液などの備品整理を行い、開幕に備えた。開幕戦の相手は元日本代表監督の岡田武史氏がオーナーを務め、独自の“岡田メソッド”を持つ昇格組の今治。さまざまな観点から注目度の高い一戦となる。三浦文丈監督は「こういうところで勝って勢いをつけたい。やりがいはある」と力を込めた。【松尾幸之介】

○…相模原に所属する元日本代表MF稲本は2度の開幕延期を冷静にとらえている。「モチベーションをもう1度上げていく作業は難しいですけど、どうしようもできない部分は理解している」と話した。また、かつて自身も出場した五輪が延期になったことには「今年で飛躍する選手もいたかもしれない。同じ力を来年も出せるかどうか。アスリートだけの目線で言うと厳しいところはある」と若手選手の心情を気遣った。

◆SC相模原 08年2月に現会長の元日本代表MF望月重良氏らが中心となって創設。ホームタウンは相模原市、座間市、綾瀬市、愛川町。08年に神奈川県社会人リーグ3部からスタートし、13年にJFL、14年にJ3に昇格。最高成績は15年のJ3・4位。元日本代表GK川口能活が16年から3シーズン在籍。ホームスタジアムは相模原ギオンスタジアム