12年ぶりにJ1に復帰する京都サンガが、開幕に向けて課題と収穫を得た。
前半は判断力の遅れ、パスミスなどが目立ち、JFLの枚方を相手に攻めあぐねた。だが、後半9分にMF松田天馬(26)の左足ミドルで先制すると、流れが変わった。
同35分には前線からの激しいプレスからボールを奪い、最後は途中出場のFWピーター・ウタカ(37)が右足で冷静に決めて2-0とした。試合終了間際にはウタカのシュートのこぼれ球を拾ったDF長井一真(23)が、右足で豪快に決めてダメ押し。前半とは対照的に、後半は3得点で攻撃力を見せつけた。
途中からFW大前元紀(32)らを起用するなど、新戦力との融合を試した曹貴裁(チョウ・キジェ)監督(53)は「前半はアグレッシブなプレーが見られなかったが、天馬(松田)がミドルを決めたあたりから本来の姿に戻った。思い切りのないと感じるところもあったが、開幕までにいろんなことにトライしていく」と語った。さらに同監督は「嵐が来ても岸にボートをつける。沈没するようではいけない」と独特の表現で、チーム力を上げていくことを強調した。
清水、大宮などで活躍した経験豊富な大前は「僕にとっても久しぶりのJ1。楽しめればいい。攻撃のバリエーションを増やせば、もっと面白いサッカーができると思う」と話した。
当初はガンバ大阪と対戦予定だったが、G大阪側に新型コロナウイルスの陽性者が出たことで中止。急きょ、枚方と対戦することになった。
京都は19日のJ1開幕戦で浦和レッズとホームで対戦する。
【京都の先発布陣(4-3-3)】
GK(1)若原
DF(2)飯田
DF(4)メンデス
DF(14)白井
DF(15)長井
MF(3)麻田
MF(7)武富
MF(18)松田
MF(19)金子
FW(28)田中
FW(40)木村