セレッソ大阪のMF為田大貴(29)が、アビスパ福岡に在籍時の16年8月24日のジュビロ磐田戦(レベスタ)以来、J1では7年ぶりとなるゴールを決めた。これで通算72試合2得点。
1点を追う前半28分、新加入のMFクルークスの右クロスに対し、ファーサイドから飛び込んだ為田が、頭で押し込んで同点。後半には自身のヘッドからのパスが香川にわたり、MF奥埜の一時は勝ち越しとなるゴールを演出。全2得点に絡み、存在感を示した。
7年ぶりの1発に、本人は「そんな(久々という)感覚はない。(得点場面は)前の選手でボールは見えなかったけど、このへんが落下点かなと信じて入っていった」と控えめ。
準優勝した昨年のルヴァン杯は、11試合3得点の大活躍した。ただ、シーズン途中でMF乾貴士(現J2清水エスパルス)が退団後は、左MFの定位置をつかんだが、リーグ戦は28試合でノーゴールだった。
それでも豊富な運動量やゴール前への推進力、ドリブルを武器に、J2ジェフユナイテッド千葉から加入3年目の今季、初めて開幕先発の座をつかんだ。
香川との好連係で2点目を演出した場面は「真司さんが(自分の横を)抜けるんじゃなくて、後ろのサポートに入ってくれた。真司さんが(後半途中から)入ったことで、より一層、攻撃のリズムが湧き出るようなタメができた」と、独特の表現で振り返った。
15日の公開練習時には、今季に向けて「僕は正直、キヨ(清武)君みたいにうまいタイプでもない。そんなにプレーで引っ張るタイプでもない。練習中からしっかり声を出して、プレーの質が落ちないように、雰囲気作りは意識はしている」と話していた。
長崎市出身で8月に30歳になるベテランは、あくまで平常心でC大阪に安定感をもたらす。