史上初のノーサプライズ・ジャパンの誕生だ。日本サッカー協会(JFA)は5月31日、都内のホテルでワールドカップ・ロシア大会に臨む日本代表23人を発表した。

 会見の冒頭で、昌子が口にした。「鹿島を代表して頑張っていきたいのが1つ。そして、この合宿では鹿島から三竿選手も選ばれていた。健斗の分もしっかり背負って頑張っていく。まず、それを思いました」。

 昌子と植田の2人が、鹿島からは2大会ぶりに選ばれた。ただ、代表合宿に参加していたもう1人の三竿は落選。代表発表直後、その三竿から祝福の連絡があった。昌子はこう返した。「お前の分も頑張ってくるから。鹿島のことを頼むぞ」。戻ってきた言葉は「任せてください」。

 同じリオ五輪世代の植田も言った。「今回外れてものすごく悔しい気持ちだと思う。メンバーに選ばれなかった選手もたくさんいる。その人たちの思いも背負って戦わなければいけない。その覚悟を持ちたい」。

 鹿島でCBのコンビを組む2人。ただ、代表では今、主力組ではない。植田は言う。「ピッチに立って日本のために戦って結果を残してこそ、これからの自分に生きるものになる」。そのために練習から激しく行く。昌子は「引退したときに日本として国として、チームとしていい成績、いい大会で終われたなと思えるようにしたい」。2人の底上げが、日本の守りを強くする。