サッカーのスペイン2部サラゴサに所属するMF香川真司(31)が7日、自身の公式ブログを更新し、「今、思う事」と題して現在の心境を長文でつづった。

「日本で先ほど緊急事態宣言が出されました」と書き出し、「ただ、東京や大阪など7都道府県のみで、ヨーロッパのような都市封鎖は行わないとのことなのかな? 限定的な緊急事態宣言、という印象を受けました」と記した。

「僕の住んでいるスペインでは、基本的に外出は禁止。食料品や衣料品の購入時も外出が許されるのは基本的には一人のみ。警察も見回りをしているので、違反すれば罰金も取られます。日本でそのような規制がないのであれば、これはもう一人一人の行動にかかっていますね」とスペインと日本の違いについても説明した。

スペインでは7日現在で死者数が1万3000人を超え、日本より被害は深刻だが「スペインは日本の3週間先を歩んでいるという感覚があります。こちらでは3週間と少し前に外出禁止令が出て、そこからも感染者数は増え続けました。今ピークに達したのではと言われていますが、まだまだ気は抜けない状況です」とスペインの現状について記した上で「みんなの意識を高めて、できるかぎりその数を低く抑えるべきです」と主張した。

さらに「僕らサッカー選手も、日本より先にこの危機を経験している海外組を中心に発信していこうと動いています」と、本田圭佑、長友佑都らと海外組のグループLINEで話し合っていることを明かし、「まずは家にいること。どうしても外に出なければならない時も最善の注意を払いながら、密集地帯に行かないなど、地道にやっていくしかないと思います」と不要不急の外出自粛を呼びかけた。

スペイン2部リーグは中断中で、最後のチーム練習に参加してから25日が経過したというが「こんな経験をすることになるとは思わなかったけれど、これは僕だけじゃなく、みんなに同じ条件が課されている。ここで差が出るんだと思えばがんばれる」と前向き。自宅でひたむきにトレーニングに励んでいるという。

最前線で戦う医療関係者への感謝の気持ちも記し、最後に「そして皆さんにお願いです。他人事だと思わない。海外の状況を自分に置き換えて、日本を、そして自分を守ってほしい。気づいてからでは遅いんです。日本人の良い所は支えあう力を持っている。皆で円陣を組んで支えあって、全員で乗り越えていきましょう」と結んだ。