05年トヨタ杯世界クラブ選手権(現クラブW杯)を制したブラジル・サンパウロのメンバーだったDFフラビオ・ドニゼッチ氏がコカインで人生を台無しにし、優勝メダルを売却した過去を告白した。23日のスペイン紙アスなどが報じた。

世界一になった5年後からコカイン中毒に陥っていた過去を明かし「最初は適度に消費していたが、徐々に人生をむしばみはじめた。持っていたすべてを失った」と吐露した。

サンパウロとの契約が満了した10年からコカインの使用を開始。快楽を求め、朝、昼、夜と食事のように1日3度使用し「薬なしではいられなかった。所持金が多ければ多いほど、より多くの薬を求めてしまった」と回顧。銀行預金など所持金を使い切り、自家用車まで売り飛ばし、ついに「世界一メダル」に手を付け、7000レアル(約14万円)で売却。「そのお金も2日間で使い切った」とざんげした。現在のドニゼッチ氏はコカイン依存症の治療を続け、この10年近くでようやく回復に向かっているという。

05年のトヨタ杯世界クラブ選手権は当初メンバー外だったが、最後の練習で同僚に故障者が続出。土壇場でドニゼッチ氏がメンバー入りして来日が実現。決勝進出したチームは1-0でリバプールを下し、クラブ世界一となった。