日本で性加害疑惑が報じられたフランス1部スタッド・ランスMF伊東純也(30)について、11日付フランス紙レキップは「伊東、何事もなかったかのように?」というタイトルで、報じた。

同紙は「彼(伊東)は、彼の妻が滞在し、間もなく出産する予定の日本には立ち寄らなかった。地元ジャーナリストらによって伊東が襲われるのを避けた」とし「なぜなら性的暴行の告発の発覚が、彼の国でメディアの嵐を引き起こしたからだ」「そのことで、チームメートたちの支持があった後、アジア杯期間中にサムライブルー(日本代表)のスターを離脱に至らせた」と説明した。

また同紙は「アジア杯での日本の敗退は、少なくとも(クラブの)右ウイングにとって利点となった。それはこの夏、ランスで彼(伊東)に合流した中村敬斗(23歳、代表8試合、6ゴール)と一緒に5日、ドーハから戻ることができた点だ」とした。クラブのカイヨ会長は「ジュンヤ(伊東)はいい仲間に取り巻かれている。とりわけケイト(中村)に」とコメントしている。

レキップ紙によると、クラブは「現段階で(伊東への)連帯」を示しており、カイヨ会長は練習再開の翌日、伊東について「自分自身に忠実だと思った」と表明している。

カイヨ会長は「彼(伊東)は一度も外向性だったことはないし、いつも通り控えめな態度を見せていた。彼と話をして(フランス語とは逆に、彼がマスターし始めている英語で)私は、無罪の推定ということだけにとどめておく。彼は何も悪いことはしていない、と主張していて、私はそれを信じない理由は全くない。間違って告発される、あるいは正当な理由で告発されているすべての人のように、彼は無感覚ではいられない」。

スティル監督は、伊東に「サッカー外で起こっていることがどうあれ、君がプレーする準備ができているのなら、君は我々にとってプレー可能となる」と伝えたことを説明。「戻って来たときに、移動が多かったせいで疲れているように見えた。しかしその後、彼は練習で積極的だった」と話していた。

また同紙は、ある近しい関係者が「彼(伊東)は木曜日(8日)の激しいセッション(練習)をとくに楽しんでいたし、まず(試合で)再びプレーすることを熱望している。というのは、それが何よりも彼が熱烈に好きなことだから」と打ち明けた、と伝えた。(松本愛香通信員)