全国高校駅伝の男子で5度の優勝を誇る福岡・大牟田高の駅伝部員の大半が、4月から鳥取城北高へ転校することが判明した。
5日、同校が明らかにした。本年度までヘッドコーチ(HC)を務めた赤池健氏(52)が4月から鳥取城北へ転職することに伴い、19人の部員のうち18人が集団転校する見通しだという。
赤池氏は監督を務めていた23年3月に部員への体罰が発覚。同4月に退職願を提出したが、指導の継続を望む当時の部員や保護者から「退職はせずに指導に関わってほしい」との声を受け、直後に部活動指導員として現場に復帰した。以降もHCの立場から指導に携わっていた。
ただ学校側は昨年11月上旬に、25年4月から同校OBで現トヨタ自動車九州HCの磯松大輔氏を新監督に迎え、赤池氏がサポート役になる方針を発表。突然の指導体制の変更を受け、部員や保護者から反発の声が上がる事態となった。
赤池氏は今年1月に転職を決断。学校側へ「3月31日付で辞めます」と伝えたという。全国高校総体と全国高校駅伝の規定では、転校後6カ月未満の選手は天災などの特別の理由を除いて出場が認められないが、部員の大半も鳥取城北への転校を決断。19人の部員のうち16人はすでに転学願を提出しており、ほか2人も転校を希望している。
一連の事態を受け、大牟田高の荒木信一副校長は「一番の被害者は生徒。喜んで転学願を出している子は1人もいない。学校が変わるのは大きなエネルギーがいる。大人の事情で環境が変わることになり、申し訳ない思いでいっぱい」と謝罪。地域からもサポートを受けていたといい「大牟田市の皆さんへも申し訳ない思い」と話した。
4月に入学する新入生の中には、駅伝部への入部の意思を示している生徒もいるという。荒木副校長は「新入生に対しては再度説明の機会を持ちたい。駅伝部が消滅するということはないようにしたい」と語った。
大牟田高は高校駅伝界屈指の強豪校。24年12月の全国高校駅伝では、優勝した佐久長聖と24秒差の2位となっていた。同校のOBには青学大で箱根駅伝4年連続出走の太田蒼生らがいる。

