仰木彬

野球殿堂入りパーティーで再会したイチロー(左)とオリックス・仰木彬監督
野球殿堂入りパーティーで再会したイチロー(左)とオリックス・仰木彬監督

名将・仰木彬さんの死去を報じる紙面での担当記者の書き出しが「酒を愛し、野球を愛した…」だった。野球より酒の文字が先にくるほど大好きだった。イチローが引退会見で、メジャー行きを実現させるために仰木監督に酒を飲ませて口説いたと言っていた。「イチロー」と名付け、振り子打法を容認したのも仰木監督だ。2018年、マリナーズに復帰。キャンプ合流は遅れ、右ふくらはぎ痛や頭部死球などアクシデントもあった。実戦不足で、ロースター漏れも覚悟したが「開幕スタメン」を告げられた。イチローには「こんなに人の思いに応えたいという気持ちになったことは、久しぶり」と話した。頭をよぎったのが仰木監督の言葉だった。「この人のために頑張りたいと思った、芽生えたんです」。今でも恩師が胸にいる。(/_;)

<野球・2018年3月30日掲載>