第1ラウンドから首位を走っていた比嘉里緒菜(沖縄・嘉数中2年)が、惜しくもプレーオフで「世界一」を逃した。

 この日は「欲を抑えすぎてパターがショートして入らな過ぎました」と振り返るように、前日まで2日間で14バーディーを奪った攻撃的なパッティングが影を潜めた。ボギーが先行する苦しい展開の中、通算9アンダーで1打リードして最終18番パー5を迎えた。「相手(ヴォラヴィスティクル=タイ)が飛ぶので、グリーン近くまで第2打で来る。自分がバーディーをとらないと負けると思った」というように、相手の飛距離に威圧されていた部分もあった。

 案の定、バーディーを奪われて並び、プレーオフに突入。18番の繰り返しで行われた2ホール目。第3打で1メートルにつけられ「4メートルぐらいのバーディーパットで、入れたかったけど右に外してしまった」と、プレーオフ負けで無念の2位になった。勝負がついた瞬間「旗ざおを持っていたんですけど、優勝パットを入れられたときは、終わりたくなくて差したくなかった。涙が出てきて、泣きながら差しました」と打ち明けた。

 それでも、世界を目指してPGM日本予選3度目の挑戦で出場した舞台で、優勝争いを引っ張ったのはりっぱ。「初日(65)は運もあったけど、2日目から気持ちのコントロールが難しくなってしまいました。最終日も5打差あったので、自分にブレーキをかけてしまった。優勝を、と思ったんですけど。これからは、プレッシャーに強くなるようにしたい」と、今後への課題を挙げ「来年も出場できるので、リベンジしたい」と誓った。