フィル・ミケルソン(46=米国)がメジャー通算6勝目を逃した。1打差の2位から1イーグル、4バーディー、ノーボギーの65と猛チャージ。通算17アンダー、267までスコアを伸ばしたが、63を出したヘンリク・ステンソン(40=スウェーデン)に3打届かなかった。通算267ストロークは2位となった選手の中では全英史上最少。まさに歴史的名勝負だった。

 「メジャー最終日にボギーフリーで65を出した。普通なら、優勝するには十分だったはずだ」と悔しさをにじませつつ、勝者をたたえた。「2位は残念だが、ヘンリクが勝ってうれしいよ。彼は偉大なチャンピオンであり、世界で最高のボールストライカーの1人だ。メジャーチャンピオンの称号は彼にふさわしい」。

 46歳31日での全英優勝となれば、1867年のトム・モリス・シニアの46歳102日に次ぐ年長記録だった。4番パー5での完璧なイーグル、12番で7メートルを沈めた“ミラクルパー”でギャラリーを熱狂させた。さらに2打差で迎えた16番パー5。カップインを確信したイーグルパットが直前でわずかに左へ切れると、大きなため息がグリーン周辺を包んだ。最後まで、円熟の技で食い下がった。

 28日には今季最後のメジャー、全米プロ(米ニュージャージー州スプリングフィールド・バルタスロールGC)が開幕する。好調な現状を考えれば、メジャーが続くのは好都合。「そう思う。本当にそう思うよ。いい状態を保って、バルタスロールに入りたい」と早くも意気込んでいた。