ショートプログラム(SP)首位の坂本花織(16=神戸ク)がフリー127・34点の合計193・59点で優勝した。冒頭のフリップ-トーループの連続3回転をきれいに決めると、持ち前のパワフルさを最後まで継続。「すごくいい波に乗れている。このまま全日本ジュニアも勝ちたい」と2位本田真凜、3位紀平梨花へ一石を投じた。

 近畿選手権では3位。フリーでの失速を反省点に「短い間だったけれど、体力をつけました。走ったり、ダッシュしたり。結構追い込みました!」。約3週間の間に取り組んだ体力強化が、大きな成果となって表れた。

 現在のジュニアは近畿ブロックの3人が引っ張っており、来月18日開幕の全日本ジュニア選手権(北海道・札幌)でも本田と紀平は最大のライバルになる。坂本は力強く言う。「(紀平)梨花ちゃんはトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)っていう、すごいのを跳ぶ。(トリプル)アクセルを跳べない分は負けちゃうけれど、他の部分で勝っていきたい」「真凜には表現力で追いつけないけれど、パワフルさは負けない。自分のできることをしたい」。ジュニアの3強による切磋琢磨(せっさたくま)は、日本フィギュア界のレベルも引き上げている。