世界ランク11位の日本代表が、同6位のウェールズに敵地で30-33で惜敗した。過去の対戦成績1勝12敗の強豪国を相手にWTB山田章仁のトライなどで後半39分まで同点に食らいついた。終了間際にドロップゴールを決められて敗れたが、敵地で歴史的な熱戦を繰り広げた。日本は欧州遠征最終戦となる26日に、同10位のフィジー代表と対戦する。

 大金星こそ逃したが、日本の目指すラグビーが輝きを見せた。トップ選手をずらりと並べた格上のウェールズに真っ向勝負を挑んだ。8点リードを許して迎えた前半36分。自陣で相手の攻撃をしのぐと、一瞬のほころびをWTB山田が見逃さなかった。パスの乱れを突いてボールを奪うと、快足を生かして60メートル以上の独走トライ。やれる。確かな自信が全選手に広がった。

 9月に就任したジョセフ体制3戦目。試合前の「相手にプレッシャーをかけて日本の展開に持ち込めば、何が起こるか分からない」(同HC)の言葉通り、開始から攻めに攻めた。アルゼンチン、ジョージア戦で苦しんだFWが、平均で4・2キロ大きな相手に仕事をさせない。昨年のW杯3勝を挙げる原動力となった、複数の選手が低く突き刺すようなタックルに入り、ボールを確保。指揮官が掲げるキックとスピードを生かしたラグビーを披露した。

 後半にはWTB福岡、アマナキ・ロトアヘアが続けてトライを決めて一時は同点に追いついた。試合時間残り9秒にドロップゴールを決められ勝利こそ逃したが、ウェールズを追い詰め、7万4000人の敵地の大観衆の前で確かな足跡を残した。